煉獄家長女、教えます。弐【キメツ学園】

問題3 ページ4

そして迎えた当日(早い)。






「そういう事か。受け持ちのクラスが無い教師がチームに」

『恐るべし産屋敷校長……』




ちなみにエキシビジョンマッチは全種目にある訳では無い。


綱引き

借り物競争

男女混合選抜リレー


の3つだ。如何にも何かありそうな予感しかしないが、まぁ生徒が楽しめるならそれでいいだろう。


「で、俺らだけ派手に隔離されてんじゃねえか」

「隔離とはまた酷い言い方だな！」

「ここが俺達の陣地って訳だァ」

「ったく伊黒の奴、早々に離脱しやがって……」

『まぁまぁ。伊黒は2年生の担任でもあるんだし、チームに入れないのは仕方ないじゃないか』



はて、この男だらけのチームをどうやって纏めようか……よもやリーダーを決めずに今日を迎えるとは。




「あの！皆さん、ちょっといいですか？」


開会式も終わり、第1種目の準備の最中。



「これ。作ってきたんですけど！」



紙袋を覗くと……




『ハチマキ……？』

「はい！団結力大事だと思うので全員分作っちゃいました！」





「すげー！全部1人で？」

「ありがとう！」

「デザインもシンプルでカッコイイし、良いんじゃない？」

「みんなで付けようぜ」





「嘉柳先生もどうぞ」

『ありがとう』



生徒の組色には無い黒。そして真ん中に白文字で"Ｔ"と刺繍されたハチマキ。恐らくteacherのTだろう、


『刺繍出来たんだ……』

「はい。子供の時よく祖母にやらされてたので覚えました」

『凄いな美月先生！』

「気に入っていただけたようで何よりです！」




「ケッ」

『おい不死川〜良くないぞそういう輪を乱すようなことは』

「チッ……」

『着けられないなら私がやってやろうか？』

「自分で出来るわ！」



「よーし、全員着けたところで。



体育祭、派手に楽しもうぜ！」




「「『おー！！』」」





たまには生徒のようにはしゃぐのも悪くないな。

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