煉獄家長女、教えます。弐【キメツ学園】

問題17 ページ18

「まー分かってたけどな」

「夏休みまで出勤て……」




『まぁ今日の当直は別の先生だし、午前で帰れるんだから頑張ろう』

「お前片割れはどうした」

『杏寿郎なら昨日のうちに今日の仕事も終わして休みだ』

「あの野郎……！」

「意外と考えてるものだなあいつも」

『悲鳴嶼先生もだ。それに冨岡も』

「冨岡ァ？なんでアイツが……」

『元々あまり溜まってなかったらしい』

「……殺す」

『不死川先生、良くないよ』



この会話も全てデスクに向かって手を動かしながらやっていることである。




『んん……？』

「あ、嘉柳先生！これ渡し忘れてました！すみません！」

『あぁ美月先生が持ってたのか。ありがとう』




「不死川ー、この計算って合ってる？」

「計算もろくに出来ねぇのかよ……」

「あちーんだよ」

「あー……ここ、2じゃなくて6だ」

「おーサンキュ」



「煉獄」

『ん？』

「これは日本語として成立するか？」

『おぉ……これはすごい書き方だね。生徒かな。

ん〜……こう……で、こんな……模範解答としてはこの書き方がベストかな』

「分かった」






「なんか……今日は静かですね」

「煉獄くんと悲鳴嶼先生と冨岡くんも居てこそのあのグループなのよね〜」

「カナエ先生は仕事あとどれぐらいです？」

「あとこの1枚で終わりよ。午後はしのぶと買い物に行く約束をしてるの」

「長期休暇ですからね〜」



珍しく誰も騒がずに黙々と仕事をこなして約4時間。





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



「っあ〜……終わった」

「俺も」

「煉獄はどうだ」

『あー……よし、終わったよ』


時計を見ればちょうど昼時。腹も少し空いてきた。



『食べに行くか』

「お！良いな〜行こうぜ」

「じゃ俺も行く。お前は」

「行く」

『じゃあ行こうか。


皆さん、お先失礼します』


「うん。お疲れ様ー」

「おつかれ〜」

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