命令7 ページ9
用具室。白布と川西は暗い倉庫を物色していた。
川西「何探してんだよ」
白布「バット」
川西「!……ふーん」
素直に答えるとは思っていなかった川西は返事に間があった。白布は川西の方を見ずに奥へ進む。午前なのに光は届いていない。
白布「お前さ」
川西「なに」
後ろ姿しか見えない。どんな表情をしているのか認識できない。
白布「殺したい奴いる?」
川西「……そんなことか」
白布「なんだと思ったんだよ」
川西「"お前が王様なの"とか?」
白布「お前のことは疑ってない。そもそもお前が嘘ついてたら俺が気づいてる」
川西「……そすか」
白布「……あった」
川西「見つかった?じゃ行こうぜ」
白布「……」
川西「賢二郎……?」
倉庫を出ようとした川西。後ろから着いてこない白布。川西は振り向いた。
血塗れの木製バットを持つ白布が、そこに立っていた。
川西「……誰か使ったのか?」
白布「さぁな……ま、見当はつくけど」
川西「ふーん。で、行くの?」
白布「まずさっきの質問に答えろ」
川西「は……?」
"殺したい奴はいるのか"
何故こんな事を聞いてくるのか、察しがいい川西でもその答えはすぐには導き出せなかった。
川西「……強いて言うなら、天童さんに文句付けて印象悪くした木兎。あと誰かは知らないけど五色殺した奴」
白布「……そっか。分かった」
何が、とは聞けなかった。
白布「行こう」
川西「最初は誰?」
川西の隣を歩く白布は、自分より10cm以上高い川西を見上げて、さも当然かのように言った。
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白布「人気投票で天童さんを差し置いて生き残った、俺が大っ嫌いな奴」
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しょー@めいそら坂セン推し - すみた先生さん» 頑張って!!続編も読んでくる! (2021年8月12日 17時) (レス) id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 知らない人かと思ったら葡萄でしたか!コメント、全くそんな事ありませんからぁぁ!!泣きながら喜んでますからぁ!?次編でもよろしくお願いしますよ!! (2021年8月9日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪音くん。 - はい今回も面白かったでぇぇぇす!毎回コメントうざかったらごめんなさーい!またまた考察が楽しくなりそうです!あ、元葡萄です! (2021年8月8日 20時) (レス) id: 99adb678db (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葡萄さん» お、お手本……!?いえいえそんな!どこまでも趣味全開の話に着いてきて下さる読者の方が凄いんですわ! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - しょー@misrsnsk推しさん» ここてやっと王様の姿が見えてきました…!やっと、やっとです!ここから派手に展開させていきたいと思います!応援ありがとうございます。頑張りまっす!! (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみた先生 | 作成日時:2021年1月2日 14時