命令8 ページ42
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木兎は理科室の扉を人1人通れるだけ開け、息を止めて背中に背負うそれを中に押し込んだ。どさっ……と音がして、最悪な気分だ。
階段に向けた足を止めて、赤葦の言葉を思い出す。
木兎「非常食なんかあったっけ……」
くるりと方向を変え、体育館に足を進めた。
木兎「？どの体育館だろ」
体育館に通じる廊下を歩きながら呟く。3つある体育館、どこにその非常食があるのだろうか。広い体育館を3つもハシゴするなど今の気分からしたら絶対に嫌だ。出来るだけ時間は短く済ませたい。
仕方がない、とポケットからスマホを出そうとした木兎。
木兎「……あ」
しかし手に当たるのは布のみ。そこに四角く硬い物は無い。
木兎は小さく唸って、第一体育館の扉を睨みつけた。そして隣、また隣と視線をずらしていく。
分からないものはいくら考えても分からないものだ。木兎は思考を止め、己の勘を信じて歩み始めた。
ガラッ
木兎「……」
開けたのは第三体育館の重い扉。
当然の如く中は暗く静まり返っている。夜目を凝らして木兎は闇に足を踏み入れ、用具庫の前まで来た。
暗闇が怖い訳では無い。そう思ったことも無い。ただ、扉にかけた手は止まってしまう。
もし、中に人が居たら。それが生きているか死んでいるか。少なくとも自分に良いものは与えてくれないだろう。
木兎「……怖くねぇよ。今更だし」
そう自分に言い聞かせるものの、やはり防御本能が働いて目は細くなっている。
それでも、意を決して腕に力を込める。錆びた音がして用具庫の扉がゆっくり開いていく。
木兎「っ、………」
一先ず、襲いかかってくる者居ないことや血の匂いがしないのに安堵する。
その時、背後に迫る人影には気付けなかった。
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しょー@めいそら坂セン推し - すみた先生さん» 頑張って！！続編も読んでくる！ (2021年8月12日 17時) (
レス) id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 知らない人かと思ったら葡萄でしたか！コメント、全くそんな事ありませんからぁぁ！！泣きながら喜んでますからぁ！？次編でもよろしくお願いしますよ！！ (2021年8月9日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪音くん。 - はい今回も面白かったでぇぇぇす！毎回コメントうざかったらごめんなさーい！またまた考察が楽しくなりそうです！あ、元葡萄です！ (2021年8月8日 20時) (レス) id: 99adb678db (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葡萄さん» お、お手本……！？いえいえそんな！どこまでも趣味全開の話に着いてきて下さる読者の方が凄いんですわ！ (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - しょー@misrsnsk推しさん» ここてやっと王様の姿が見えてきました…！やっと、やっとです！ここから派手に展開させていきたいと思います！応援ありがとうございます。頑張りまっす！！ (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年1月2日 14時
