命令8 ページ34
北「俺は博打はせん。いつだって確実なやり方を選ぶで」
木兎「……そうかよ」
傍から見たら博打なそれに、木兎は納得いく訳がなかった。北の言葉が真実だという根拠が無かったからかもしれない。木兎は、それだけだ、と言って踵を返した。
北「俺からもひとつええか？」
その声は、暗に"ただでは帰さない"と言っている気がした。木兎は拳を握って立ち止まった。ポタリ、少し血の混じった水滴が床に落ちた。頭にも着いてたのか、と鬱陶しく前髪をかき上げた。
北「王様、誰やと思う？」
木兎「……知らねぇよ。俺は誰も疑いたくないし、自分と仲間が生きてりゃそれでいいと思ってる。お前もそうじゃねえのか？」
北「俺は、どっかで仲間も疑っとった」
木兎「！」
北「あかんって分かっとっても、疑わずにはいられんかった。口では信じとるって言うても、本心はその真逆や。木兎みたいに信じるっちゅうのは俺には出来へん。
今回も、俺は烏野の票が欲しかった訳やない」
思ってもみない言葉に、木兎は振り返る。そこにはさっきと変わらない顔の北が立っているだけであったが、何故かそれだけでは収められない何かが自分を取り巻いている気がしてならない。
木兎「何、言ってんだよ……さっき信じたって」
北「確かに烏野の奴らの性格は信じられるもんやと思う。あの主将がまとめるチームなら、変に詮索もせんで入れてくれると思った。
でも俺は別に、角名を助けたいとも、烏野を信じたいとも、思ってた訳やない」
木兎「……！まさかお前……角名を疑ってたのか……？」
夕日が2人を照らし、陰を作った。
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しょー@めいそら坂セン推し - すみた先生さん» 頑張って！！続編も読んでくる！ (2021年8月12日 17時) (
レス) id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 知らない人かと思ったら葡萄でしたか！コメント、全くそんな事ありませんからぁぁ！！泣きながら喜んでますからぁ！？次編でもよろしくお願いしますよ！！ (2021年8月9日 11時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪音くん。 - はい今回も面白かったでぇぇぇす！毎回コメントうざかったらごめんなさーい！またまた考察が楽しくなりそうです！あ、元葡萄です！ (2021年8月8日 20時) (レス) id: 99adb678db (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - 葡萄さん» お、お手本……！？いえいえそんな！どこまでも趣味全開の話に着いてきて下さる読者の方が凄いんですわ！ (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - しょー@misrsnsk推しさん» ここてやっと王様の姿が見えてきました…！やっと、やっとです！ここから派手に展開させていきたいと思います！応援ありがとうございます。頑張りまっす！！ (2021年8月1日 15時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年1月2日 14時
