treasureは、すぐそばに。 (ページ10)

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無条件の愛ページ10

朝起きると、ジフンから束縛彼氏かと思うほどのカトクが来ていた。

A今日、アサヒ達の宿舎帰るね〜
ジフン了解、遅くならないうちに帰ってきてね
Aごめん、やっぱり今日泊まることにした

ジフンおはよう
ジフンまだ帰ってきてないの?
ジフン今どこ?サヒ達の宿舎?
ジフン最近、外泊多すぎるんじゃない?

恐らく「やっぱり泊まることにした」という連絡は見ずに寝てしまい、いつものように部屋に起こしに行ったらいなくてびっくりした、という状況だろう。

ちゃんと泊まるという連絡は入れているし、別に夜遊びしているわけでもクラブに行っているわけでもない。

ただ他のメンバーの宿舎に遊びに行っているだけだしいいじゃないか、と反抗心もあるが、ジフンはきっと、マネオッパ達の車割りのことも考えて言ってくれているのだろう。

スタッフさん達は、基本は宿舎のメンバーごとに移動車を配車してくれる。

そのため、1人でも移動があれば、そこに配車する車の変更があったり、入り時間によっては2回迎えに行かなきゃいけなくなるなど、不都合が生じる。

そんな迷惑をかけないためにも、外泊は多くはしない、するとしたら、きちんとマネージャーに連絡を入れてから、というルールがある。

マネオッパ達は、女子1人で男だらけの家で生活していることを考慮して、私に関しては多少は甘く見てくれているが、最近は確かに私がそれに甘えすぎた。

マネオッパ、ジフナ、ごめんなさい

そんな気持ちで、まだ集合時間まで時間もあるので多少なりの身支度をして、申し訳ないけどマネオッパの車を呼んで、自分の宿舎に帰ろうと、起き上がる。

すると、ゴソゴソとベッドから出る音で目が覚めてしまったのか、ハルトが起きてきた。

『ん…帰るん？』

寝起きでも相変わらず綺麗だな、なんて思いながら、

『うん、早くに目覚めたし、帰ろうかな。ありがとね』

ジフナが怒っていることを伝えれば、無理矢理にでも帰さなかった自分をハルトは責めると思ったので、そのことは伝えず、帰ることだけを伝えた。

ハルトの寝癖のついた髪を撫でながらそう言うと、

『ん、気をつけてな。またあとで』

と言って、ハルトは再び眠りについた。