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「ありがとう、ジフナ」
「いいえ〜、Aヤは1人じゃまだできないことあるもんね?」
「……次から1人で全部するから」
「ㅋㅋㅋ
明日、起きれる?朝早いよ」
「頑張る」
「俺の部屋で寝る?そしたらすぐに起こせるよ」
「……そうしよっかな」
すぐに起こせると言っても、ジフンの部屋と私の部屋は歩いて数秒のところにあるからいつもとあんまり変わらないでしょ、とも思ったが、自分の部屋で寝たら起こしてもらっても二度寝する自信しかなかったので、今日は素直にジフンの部屋で寝ることにした。
「マジで!?!?」
ジフンの部屋で寝ると、ひっつき虫なジフンは抱きついてきたり足を絡めてきたりするからなかなか寝られない。
それが嫌で、ジフンと一緒に寝ることをいつもは拒否する私が今日は珍しく一緒に寝ると言ったので、ジフンはすごく驚いているようだった。
「アレだからね、明日は飛行機乗り遅れたらやばいからだからね」
「それが理由でもいい!Aと一緒に寝られるなら!」
そう興奮気味に話しながら、ジフンは私の手を取って自分の部屋に向かう。
ジフンと寝るとは言ったものの、いつも拒否していて一緒に寝るのは本当に久しぶりなので少し緊張して、部屋に入ってもなかなかベッドに入れないでいた。
すると、
「どうした?Aヤ、恥ずかしいの?(笑)」
そう言って笑いながら、隣をポンポンと叩き、
「おいで」と言ってくれるジフン。
年下のハルトやアサヒと一緒に寝るのはもう何とも思わないけど、同い年のジフンと一緒に寝るのは、やっぱりちょっと、恥ずかしい。
ベッドに入ってもジフンに背を向けてそんなことを考えていると、案の定ジフンは後ろから足を絡めてきた。
「……足、やめて」
「なんで〜、くっついて寝たいのに」
そう言いながらも足を離すことはなかったけど、今日はこんな遅くまでパッキングに付き合ってくれたし、何よりもう眠たかったので、ジフンの体温が気持ちよくてだんだんと落ちていく瞼に逆らわず、そのまま目をつむった。
「おやすみ、A」
ジフンがそう言って、後ろから頭にキスをされた気がしたが、眠気が勝った私は何も反応せず、気持ち良く眠りに落ちた。
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作者名:くろ | 作成日時:2022年11月7日 4時