俺のいない思い出 ページ19
ハルトside
今日は、いつぶりか分からない1日offの日だ。
コンサートが控えていることもあり、どこかに出かけたりするのではなく宿舎でゆっくり過ごそうとなんとなく1日を過ごしていた。
今は、A、ヨシくん、俺たちの宿舎のメンバーで、だらだらと映画を見たりゲームをしたりしている。
そうやってだらだらと過ごして喋っている時、話題はジョンウの卒業式の話になった。
ジェヒョク「そういえば、今年の卒業式は出迎えに行けるのかな?」
ヨシ「どうなんだろうね、行きたいねえ」
ジョンウ「え、ヒョン達来るんですか?」
ジェヒョク「ダメなの?」
ジョンウ「ジェヒョギヒョンだけちょっと……(笑)」
ジョンウがそう言うと、ヒョンはジョンウの首を絞めた。
いつもの日常だ。
A「そっか卒業か、いいなあ卒業式。」
そんな日常が行われている横で、Aがボソッと呟いた。
Aはキャスティングを受けてすぐに地元の高校を中退して上京してきたこともあり、卒業式どころか卒業もできていない。
そうか、中学生や高校生の初めから練習生をしていた俺たちと違って、Aは本当につい最近まで、地元で普通の高校生として生活してたんだもんな。
俺は中学生の時点でこっちに来ていたけど、Aは高校2年生まで普通に福岡に住んでいたということを改めて思い出して、なんだか切なくなった。
そんなことをボーッと考えていると、
ジョンファン「ヌナの制服の写真とか無いんですか?」
さすがは現役高校生、Aの制服姿に興味を持つとは、考えることが若い。
A「あるけど、絶対見せないよ?(笑)」
ジェヒョク「何でよ〜ヌナの制服姿俺も見たい」
アサヒ「Aの高校って公立?私立?」
A「私立だよ、だから校則とかも緩かった」
ヨシ「ええなぁ、俺の高校も私立だったけど芸能コースだったからなあ」
ジョンウ「ヌナ、見せてくださいよ写真」
それまで黙って携帯でゲームをしていたジョンウも、意気揚々と写真を見たそうにしている。
こいつ、ちゃっかりしてる奴だな。
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作者名:くろ | 作成日時:2022年11月7日 4時