捕らわれのお人形さんは恋をする (ページ17)

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お人形のトラウマページ17

己の運命に嘆くレオナ先輩

私はそれを少し過去の自分と重ねている

彼を見ると昔の自分を思い出してしまう

弱くて無力な出来損ない

呆然としている私の耳にラギーの嗚咽が聞こえてきた

『....!?ラギー......』

無意識に伸びた手

(...助けなきゃ)

もう嫌だ

なにも出来ないでいるのは

〈違う、私のせいじゃない!お前が悪いんだ!! 人形の癖に主人に逆らうお前が〉

〈出来損ないの癖に、調子に乗るなよ。
お前は一緒私のプーパ(お人形)なんだよ〉

〈逃げられると思うなよ〉

呪いのように私を縛りつけるアイツの言葉

『ｳｯ、や、だ、ごめん、なさ』

久しぶりの涙が流れる

体が震え、息が上手くできない

『ﾊｧ、ﾊｧ...』

その時だった

マジフト場にレオナ先輩の雄叫びが響きわたる

辺り乾いた空気がひろがる

ここにいても伝わってくるヒリヒリと緊縛した空気

『...レオナ、先輩』

きっともう止めることはできない

これを止められるのはきっと

『あぁ、ほんと、眩しいな彼女は』

眩しくて何処までも真っ直ぐで

『あの子にそっくり』