我が恋よ、散ることなかれ【浦島坂田船】 (ページ9)

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　私を浴場に連れてきた女の子二人は紅里さんの禿だそうだ。そして今、私はそのうちの一人に服をすべてはぎとられ、洗われていた。いや、会ったばかりの子に裸見られるとか何事！？
　もう一人は私が着る服を取りに行ってくれているらしい。

　抵抗むなしく洗われている私はもう動くことをやめた。洗われながら私が紅里花魁やここのことを知らないと伝えると凄い驚かれた。そのため彼女に色々教えてもらえることに。

「おっきいねお風呂。」

「ここは特別なんですよ！普通は共同の浴場を使うのでありんすが、うちは人数が多いし男郎もいるので専用の浴場なのでありんす。」

「へぇ……。この見世には何人くらいの傾城？さんがいるの？」

「うちには４つの妓派があって、それぞれにお職の花魁が四人おりんす。花魁には妹や弟が新造、禿も合わせて各10人ほどいて、その他にもおりんすから……70～80はいると思いんすよ？」

「は、80……。」

　そしたら全部の役職合わせて何人いるんだこの見世……！？
　それにしても花魁が四人かぁ……じゃあ紅里さんはすごい人なんだなぁ……。

「その花魁にも順位がありんす。紅里兄さんは4位。あとは3位の紫里花魁、2位の浦里花魁、そして1位が羅里花魁。羅里花魁は見世の1位でありんす！！」

「おお……。」

　羅里？花魁って方はすごい“美人”なんだろうなぁ。女子も羨む美貌ってやつ？そしてボンキュッボンで……！？ああ、言ってて虚しくなってくる。

「ちなみに花魁方は皆さん男性でありんす。」

「そうかそうか……。んー……え？」

　男性？花魁が全員？え、羅里花魁も？……私、女子として終わった気がする。