3章:嫉妬なるもの、 ページ8
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「Aさん……?」
何もなければ、この時間は部屋に居るのに、稽古か任務だろうか……姿が見当たらない。
それならば心配をする道理はないと思ったものの、妙に心がざわついて、ジッとしていられず。
目的もないまま、町を出歩くことにした……
・・・
町はいつも通りに活気が良く、鬼が出るような不穏な空気は流れていない。
昼とはいえど、危ない雰囲気というのはどんなときでも感じれるもので、今はそれもなく、ただ明るく賑やかな空気だけが漂う。
では、Aさんは一体どちらへ……
周りをキョロキョロと見渡しながら足早に歩いていくと、何やら人だかりができていて、目に入る。
見ると、若い女の子が多く集まっていて、その中心には長身の男性が立っているようだった。
……そして私は気付いてしまう。
「Aさん……?」
中心で囲まれているのは、まちがいなくAさんだった。
見間違えるはずもない、整った顔立ちに、すらりとした立ち姿。
「一体、何を……」
自分でもわからない、じゅくじゅくと嫌な気持ちが、心の中に溢れ出る。
誰に打ち明けるでもなく、行き場をなくして、ただただそれを溜め込んで。
……さらに嫌な気分になっていく。
どうすることもできずに立ち尽くしていると、ふと、聞き覚えのある声で「胡蝶じゃねーか、どうしたこんなところでボーッとして」と、肩を叩かれる。
「……宇髄さん」
「お前らしくもねぇなぁ?俺が肩叩かなかったら、ずっと、つっ立ってただろ?」
宇髄さんは、お嫁さんを一人連れて、町に出てきたようだった。
「宇髄さんは、何をしにこちらへ?」
「いや、嫁に髪飾りでも買ってやろうかと思ったんだけどよ、なんか混んでるな……って、待てよ」
そう言って指を指した先には、先程の人だかり。
宇髄さんは、それをジッと見つめて。
「あー……胡蝶、お前、そういうことか」
何やら、気づいたようで、ニヤニヤと私を見る。
「な、何ですか……」
「わかったわかった。俺がAを連れ帰ってやるから待ってろ?」
「あ……宇髄さん……!」
……気を遣わせてしまったみたい。
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本誌がしんどくてしんどくてしんどくて若干スランプ気味です、明るい気分になれないよ〜…いつも以上に酷い文ですが勘弁してくださいぃ
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天霧(プロフ) - うっひょうぅぅぅう!しのぶさん最高ですよ! (2021年11月5日 20時) (レス) id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - しのぶちゃんかわいいですよね、、!更新待ってます! (2020年8月12日 22時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃこの作品好みです!更新お願いします!!!これからもがんばってください!! (2020年5月24日 21時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
イツキ - 二人のイチャイチャ楽しみです! (2020年5月10日 12時) (レス) id: a90c8d5aa0 (このIDを非表示/違反報告)
剣華 - いつもニヤニヤしながら見させてもらってます。ほんと好きです!次の更新も楽しみにしてます!がんばってください。 (2020年5月7日 12時) (レス) id: e2d859c4ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たつき | 作成日時:2020年3月30日 7時