【男主】感触【胡蝶しのぶ】

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奈落の底に突き落とされたような気分だった。

姉が、死んだ…………？



「……そんな」



これから毎日、姉が居ない？

死ぬまで、ずっと？



「嫌、嫌…………！」



弔いを終えてなお、目の縁から溢れ出る涙。

止まらない。



「どうすれば、いいの……」



父、母を亡くして私が壊れなかったのは、姉さんが居たからであって。

それが、姉まで、失ってしまうなんて。

姉さんが居ない世界なんて、生きる価値がない……生きていけない。



わかっている、残されたみんなをまとめるのは、今度は私だということ。

でも、私には姉のようにはできない……



「……うぅ」



もう、心を許せる人は誰も居ない。

独り、そう、私は独り。



これからずっと、心を閉ざして＿＿＿＿＿



「しのぶ」



はっとして、うつむいていた顔をあげる。

その反動で跳ね上がった涙が、ゆっくり落下していって……










「しのぶ」



初めて、男の人に抱き締められる。

その感触は今までにないもので、固い胸板に押し付けられた。

涙が、衣服に染みてしまう……



「俺が、お前を愛してる……」



そのときはわからなかった言葉の意味も、今はわかる。

……私は、それに出会っていなければ、今も立ち直れていなかったかもしれない。










「一生、幸せにする……誓うから」



……Aさん、Aさん。

貴方の温かい感触が。

壊れかけた私を救ってくれた＿＿＿＿＿





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はよ、いちゃいちゃさせたい()

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