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しっとりとぬれそぼった唇を、執拗に舐める。

Aさんは、声こそ甘くなっているものの、中々に口を開けてくれない。

舌を、入れたい。

俺の溢れるような想いを、キスで伝えたい。



「Aさん……口、開けろォ」

「無理だ、無理…………」



怖いんだ、と呟くAさんの肩は、微かに震えている。



「お前に…………実弥にそうやってされると……俺、本当に変になる…………」



Aさんは、そう言ってギュッと目を瞑った。

長い睫毛が、月明かりに輝く。



「期待していいのかよ…………?」



ドクドクと心臓が疼いた。

…………Aさんは、本当に、本当に小さな声で、俺の耳元を擽った。



「…………実弥の、せいだからな」

「っ…………!」



…………やべェ。

もう何言われても駄目だ、コレは。

俺は、Aさんの背をツーッとなぞる。



「っ…………!?」



大きく跳ねる身体。

俺はその隙に、唇に噛み付いて。



「さ、ね……んっ…………」



Aさんを貪り喰った。

舌が、絡まる。

Aさんは、無器用に、それでも愛らしく、俺の舌を追いかける。



「ふ…………ぁ、や、ば…………ん、さ、ねみっ…………実弥…………っ」



俺の背中に回された手が、羽織をギュッと掴む。

Aさん、涙目じゃねェか…………やべェ、えろすぎだろ、おい……



「Aさん……好きだ…………」



Aさんと俺の口の端から、混じりあった唾液が、粘着質にツーッと滴る。



「ぁ…………んっ」



Aさんは、息の仕方がわからないのか、苦しそうにしている。

羽織を掴む手に力がこもる。

キスが下手なのも、すげぇそそる…………

声だって甘くて。

…………あー、やべェ。

本当、可笑しいくらいに愛しい。



「Aさん…………」

「ぁ……実弥、実弥…………っ」









愛してる…………









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mikitty(プロフ) - 好きです!!!! (2022年12月25日 13時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草(プロフ) - やっぱり何回見ても最高だなぁ、ぐへへ(( (2020年12月19日 14時) (レス) id: 4fc468f2f2 (このIDを非表示/違反報告)
柴犬(プロフ) - 素敵な作品ですね...、愛情表現や色気のあるシーンがすごく好きで一気読みしてしまいました。他の作品も読ませて頂きたいのですがパスワードというのはどちらで伺えばいいのでしょうか...? (2020年5月30日 9時) (レス) id: 87b58a18e6 (このIDを非表示/違反報告)
ohagi - めっちゃ最高でした。自分も腐ってるのでBLの方がよけい萌えました! (2020年3月31日 14時) (レス) id: 8e8ba22e4c (このIDを非表示/違反報告)
ひつじマイケル(プロフ) - お疲れ様です!読んでいてとても面白かったです!よろしければこれの短編集を読んでみたいです! (2020年3月30日 14時) (レス) id: 37a32601d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たつき | 作成日時:2020年2月29日 20時

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