検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:24,603 hit

巫山戯るな。 ページ38

.


炭治郎side





藤香さんの話は散々だった。





『鬼殺隊になってから、色々な鬼を見てきた。

 何が起きているのか分からない、何も知らない、

 それなのに斬られる鬼をたくさん見てきた。

 でも、私はそんな鬼も斬った。

 助ける方法を知らないから。』





と、藤香さんは言った。



その後も続けて彼女は言う。





『鬼舞辻無惨に無理矢理鬼にされた人なんて

 数えきれないほどいる。

 でも、

 鬼は可哀想?

 鬼は悲しい生き物?

 
 巫山戯るな!!!!』





藤香さんが怒鳴った。

 
藤香さんは誰よりも鬼を想っている。


そうとしか思えなかった。






『鬼は、人の心の悪から生まれたものだ!!

 そもそも、人なんざいなければ鬼は生まれることなどなかった!!

 可哀想?悲しい?

 そんな言葉で言われるものじゃない!!

 人が償わなければいけない罪なのに...!!

 誰もそんなこと思っちゃいない!!

 挙げ句の果てに全てを鬼舞辻無惨に負わさせる!!

 鬼舞辻だって誰かを恨み鬼となったんだ!!』



『鬼殺隊の奴らになんか分かるわけがないよ、私の気持ちなんかが..。


 私が鬼にならなかったのが不思議じゃないくらい..。


 家族からも周りの人間からも誰からも助けてもらえずに、

 人に嫌われ、鬼になってもそれでも人を愛す心優しき鬼に助けられた。

 


 分かるわけないさ。

 誰にも。』





何も言えなかった。



そして、


『御免ね、悪いけど今日は帰ってくれないかな。
 
 それと、今日話したことは他言無用で。』


と、返されてしまった。
 







- - - - - - - - - - -






それ以来、藤香さんには会っていない。


蝶屋敷に来ることもなかった。

[次回予告]→←後悔[過去編]



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
39人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雑草のかきあげ x他1人 | 作者ホームページ:無いです  
作成日時:2021年5月25日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。