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とは言っても、
やっぱり安井がいないとこんなに流れが悪くなるものかと思い知らされることになった。
突然入ってくる依頼への対応、
後輩のミスへのフォロー
自分の業務以外にこんなに沢山仕事抱えてたのか、と改めて安井の凄さを実感する。
パソコンと睨み合って、ふと時計を見ると
PM11:05…もう3日、こんな日が続いている。
今日もご飯作れなかった。
ながつ、唐揚げ食べたいって言ってたのにな。
やっと仕事を終えて帰宅したのは日付が変わったぐらいだった。
こっそりリビングに入ると、
美勇人がいた。
｢おつかれ。｣
いつもより声のトーンが高い。
｢飲んでる？｣
｢うん。｣
ビールの缶をこちらに見せて、
｢最近遅いんでしょ。｣
珍しく、美勇人から話しかけてくれた。
酔ってるからかな、久しぶりに聞く、ちょっと甘えるような話し方。
｢うん。安井が出張いっちゃってるからね。私だけじゃまわんなくて。｣
ここ3日で感じた安井の凄さとか、そういうのを思ってるままに話してた。
｢ヤスの話ばっかすんのな。｣
黙って聞いてた美勇人がふっと笑うように言った。
｢ヤスはほんとすげぇわ。｣
｢けっこう、嫉妬してる。｣
美勇人の視線に捕まった。
ゾクッとした感覚にとらわれて
まずい。
｢何言ってんの、疲れてるから寝るね。｣
立ち上がった瞬間
後ろからフワッと美勇人の匂いに包まれた。
｢ヤスじゃAにこんな風に出来ないっしょ。｣
美勇人の長い腕に抱きしめられて、
耳元で美勇人の甘い声がする。
｢…だめ。｣
振りほどいて早足で階段をあがる。
久しぶりに、名前呼ばれた
久しぶりに、抱きしめられた
久しぶりに、体温を感じた。
大好きだった美勇人の
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作者名：パセリ愛好家 | 作成日時：2020年8月22日 5時
