Love＆order (ページ41)

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大人になってもお祭りとか出店って楽しくて、
両手いっぱいにおみやげを持って帰った。

リビングに入ると、家を出た時と同じスタイルで美勇人が寛いでいた。

｢土曜の夜に居るとか珍しいじゃん。｣

モロくんが美勇人に声をかけるけど、

｢おー…｣

って素っ気ない返事が返ってくるだけ。

この家に来てから、美勇人とは顔を合わせる機会は少ないけど、会ったとしても、ひとこと挨拶を交わすぐらいで、

あぁ、関わりたくないって事なんだな、

でも当たり前か、離れていったのは私なんだから

って思ってた。

でも、お祭りに出かける前に、

何気なく帯を直してくれたあの距離に

なんだか懐かしさを感じて、

ちょっとだけ、嬉しかった。

｢これはお前にだってよ(笑)｣

私が美勇人に選んだおみやげをモロくんが渡す。

｢お前Aちゃんにももういじられてんじゃん(笑)｣

カメレオンのぬいぐるみ。

｢なんだよ、似てるっていいたいの？(笑)｣

美勇人が笑った。

だってあの頃も

美勇人はかわいいカメレオンみたいだね

って私、美勇人のことからかってたじゃん。

覚えてるかな。

｢これ取るために2000円近く使ったわ！射的に！｣

実質お前のお土産が1番たけーよ

って文句言われながらも、

美勇人はぬいぐるみ抱えてちょっとだけ笑ってた気がした。