Love＆order (ページ36)

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S.M ページ36

買い物が終わって店を出ようとした時、

｢夏祭り…か。｣

窓ガラスに貼られたチラシが目に入った。

去年もその前も、仕事の帰りに通っただけのその祭りに、

今年は一緒に行きたい相手が俺にはいた。

…でもなぁ…。

コンコンコン

｢謙ちゃん、ちょっといい？｣

俺は正直に謙ちゃんに話そうと決めた。

謙ちゃんに黙って祭りに誘うのはなんか違う気がした。

｢今度の土曜さ、祭りあんじゃん？…Aちゃん、誘ってもいい、かな？｣

何て言う返しがくるんだろ…

息を飲む俺に

謙ちゃんが返した答えは

｢いいじゃん！行ってこいよ〜｣

え？いいの？

｢…え？謙ちゃん、あのさ、その、Aちゃんと謙ちゃんって、その、｣

｢なんもねーよ(笑)お前、勘違いしてる(笑)｣

…なんだ。

｢あ、そ、そうなの！？あー、なんかごめん！(笑)｣

謙ちゃんの部屋を出て俺は小さくガッツポーズをした。まだ誘ってもいないんだけどさ。