ただ助けたいだけなのに

肆拾参　師範の友人 ページ8

天「〇〇って派手に聞いたことがねぇなぁ」

錆「俺もない」

匡「ないな」

『…あるね』

実「あァ？どう言う関係だァ？」

友達？みたいな関係だから少し嘘を加えて、

『師範の友人ですね』

杏「うむ！黒い布の人の事か！」

し「悪女の話は信用しない方がいいと思います」

しのぶ、酷い。

愛「私もぉそう思ぅ。さっきからぁ睨んでくるしぃ」

視界に入れないでどうやって睨むの？？

追い出されたので村田さんのところへ行く。

村「ぷるぷる」

『…大丈夫？』

村「Aの方が大丈夫か？」

『全然。昔と比べたら痛くも痒くもない』

村「(昔？小さい時の事か？これより過酷とかどう言
　 う事だよ。触れない方がいいな)

『村田さん、帰っていいよ』

村「！本当か！？でも、Aが…」

『私のことは大丈夫！』

村「…ありがとうな」

『いーえ！』

村田さんは凄い速さで居なくなった。

凄い嫌だったんだな。

隅でボーっとしていたらいつのまにか終わっていた。

耀哉には適当な嘘で誤魔化した。

ごめん耀哉。

その後、愛莉ちゃんに声を掛ける。

『愛柱様、話したいことがございますので少し、いい
　ですか？』

嫌と言っても強制的に連れて行くけどね。

愛「Aちゃんが言うならぁいいよぉ」

し「愛理さんを虐めたら毒を盛ります」

『…どうぞ』

もう既にご飯には毒を盛られてるからね。

少しずつ摂取することにより症状が悪化する毒が。

無味無臭で気づかなかった。

お陰で頭痛や咳や吐血をする羽目になったよ。

毒のせいか知らないけどご飯がトラウマになって食べれなくなったしね。

そのせいで6キロは痩せた。

耀哉に言ったら大変だからバレないように細心の注意を払っている。

今、食べているのは自分で作った栄養剤と金平糖。

金平糖に無味無臭の薬を混ぜた。

黄色には抗菌剤。

赤色には造血薬。

白と青と緑色には痛み止め。

栄養剤は体に必要な栄養を凝縮した物に葡萄の果汁を
入れてタブレット状にした。

どちらも瓶に詰め巾着で包んでポケットに入れてある。

愛「で、何の用？」

相変わらず口調がすごく変わるね。

『…ビュッ』

愛莉ちゃんの首に日輪刀を構えた。

『貴方は、鬼でしょう？』

愛「…よく、気づいたわね。いつから？」

『始めから』

愛「あんたは何で術にかからない？」

『精神力が半端ないから。貴方は何が目的？』

愛「特に目的はない。男の柱は可愛がってもらう為、
　 女の柱はもう必要がないからじわじわと食う」

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