Should I Love Him? (ページ5)

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「店長、さっきの…」
村上「あ？」
「いえ、なんでもないです…」

閉店後の店内

店長の電卓を叩く音と、スタッフの清掃してる音しか聞こえない
普段はナンバーのついた子しか送迎されないのに、店長に呼び止められて残っているキャストはわたし一人しかいない

村上「お前タバコ吸うんやったっけ？」
「いえ…」
村上「吸ってええ？」

どうぞ、と声をかけると胸ポケットからタバコを取り出して咥えた
仕事の癖で火を付けようとすると、手で遮られて俺まだ店長止まりやから、と一言

水商売の女に火を付けてもらうと昇進できない、なんて迷信信じてるんだと思いながら吐き出される煙の行方を追った

村上「…お前えらい翔くんに気に入られてたけど何したん？」
「…なにもしてないですよ」

そう、わたしはただ指定されたVIPルームに足を踏み入れただけ

村上「まぁ、状況はキャストから聞いてんねんけどな」

ニカッと八重歯を見せて笑った店長はなんか可愛く見えた

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家に着いて、ヒールを脱ぐ

店長の送迎なんてナンバーの子でも一年に一度あるかないかぐらいらしい

帰りの車の中で、店長がこれからわたしの出勤の度に送迎してくれるらしいことを聞いた
そもそもナンバー入りしてないわたしが送迎される必要はないと話すと、返ってきた返事は

＿村上「翔くんのお気に入りやからな」

なんて…

「…意味わかんない」

吐き出した言葉は誰もいない部屋に響いた

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