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櫻井さんに言われるがままロッカーから荷物を取る
あ…着替えどうしよう
「あの…」
翔「ん？」
「わたし着替えてきてもいいですか？」
翔「あ、うん。いいよ(笑)」
「すみません…」
翔「俺戻ってた方がいい？」
「あ…そうですね」
翔「え、ここで着替えんの？」
「いえ、店長も寝てるので衣装部屋で着替えてきます」
翔「そりゃそうだよね(笑)」
櫻井さんと一緒にスタッフルームを出て、櫻井さんを見送ると衣装部屋に入った
ドレスは自分ので、持ち帰ってクリーニングに出す予定だからそのままでも良かったけど…普段着は嵩張るから仕方ない
ヒールを脱いで、普段着に着替える
通勤の時にしか着ない普段着でもキャストはみんなちゃんとしてるけど…わたしはシンプルなのが好きだから、ブルージーンズと一目惚れした綺麗な赤のシフォンブラウスにオフホワイトのカーディガンを羽織って終わり
足元は黒のエナメルパンプス
仕事用の靴はロッカーに常備してるからまたロッカーに戻らなきゃ
ふと、鏡に目を移す
綺麗にセットされた髪型にシンプルな服装
「変なの…」
思わず声が漏れて、髪に付けられた花の飾りを外した
翔「何が？」
誰もいないはずの部屋に、櫻井さんの声が聞こえて大袈裟なくらいに肩が跳ね上がった
翔「ごめん、ビックリさせて…終わった？」
「あ、はい…」
翔「何度かノックしたんだけどね(笑)」
「あ、すみません…」
翔「いや、いいよ(笑) へー、ここが衣装部屋…」
櫻井さんは衣装部屋に足を踏み入れると、すげぇ！すげぇ！と言いながらドレスを眺めていた
「あの…どうかしましたか？」
翔「いや、村上寝ちゃったじゃん？」
「はい」
翔「鍵、大丈夫なのかなって気になっちゃって」
「あ…」
翔「やっぱり(笑)」
記憶を辿ると確か…お店の鍵は店泊用の予備が一本あったはず。
入店して間もなく、店長が説明してくれてた時に言ってた気がする…場所も。
ロッカーの中のメモを見れば分かる
戸締りの仕方は昨日店長のを見てたからなんとなくわかるし…うん、大丈夫
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作者名：はーちゃん | 作成日時：2019年11月19日 20時
