DAY4:黄昏時 ページ5
それぞれ違う歩幅と足音
DAY4:黄昏時
はじめでは17時半にこの前の土手の近くにあるコンビニに集合でお願いします!
再び震えたスマホを見ると、はじめさんから続きの返信が送られて来た。
土手近くのコンビニは1つしか無い為、直ぐにどこか分かった。
今から家に帰って、荷物を整理して出たら丁度良いくらいだろう。
分かりました、と返事を送り、家に向かった。
ー
17時25分。
まだ冷たい風が体を掠めて行くので、温かい飲み物を買う事にした。
買い終わって外に出ると、丁度到着したはじめさんとともたかさんに会う。
『あ。こんばんわ』
は「あ!こんばんわ!お待たせしました!」
『いえ。今30分になったくらいなので大丈夫です」
と「ちょっと頼まれた物、急いで買って来ます」
挨拶を交わし、おつかいに行ったともたかさんを待つ。
「お待たせしました」と袋を提げて戻って来た。
は「じゃあ、ちょっと来て欲しい所があるので、案内します!」
『へ・・・?ど、どこですか?』
は「俺達の家!あ!でも怖がらないで!ちょっとうるさい人達が集まってるけど、変な事はしないし、楽しく過ごせる場所というか何というか・・・」
と「はじめさん。そんなテンパってたら逆に怪しまれますよ」
わたわたと説明するはじめさんにクスクス笑いながらツッコミを入れるともたかさん。
知り合ったばかりの、しかも男の人の家に突然行くのは、女として正直不安な所はあるが、この人達を見ている限り大丈夫な気がするので、ついて行く事にした。
は「ところで、女の人に聞くのもどうかとは思うんですが・・・Aさんって何歳なんですか?」
『23歳です』
は「え?!ともたかと一緒じゃん!」
『え!そうなんですか?』
と「はい。俺も23歳です。同い年ですね」
とても落ち着きのある人だから歳上かと思った。
『はじめさんはおいくつなんですか?』
は「俺は25!あ、それじゃあ、もしよかったらAちゃんって呼んでもいい?」
『はい。いいですよ』
了承の返事をすると、やった!と喜ぶはじめさん。
その横でともたかさんが私に質問を投げ掛ける。
と「あの。写真、撮るの好きなんですか?」
『はい。好きです。もっと良い写真が撮りたくて写真とか映像を勉強出来る大学に通ってるくらいなんです』
へへっ、と笑う私を見ながらはじめさんとともたかさんの目が変わった事を私は知る由もなかった。
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作者名:hmbmnm | 作成日時:2019年3月8日 1時