鬼滅の少女騎士【鬼滅の刃】 (ページ4)

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3話ページ4

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『ｸｼｭﾝ！ｽﾞｽﾞ…風邪ひいたかな』

「そりゃあ引くにきまってるだろう！せめてもう何枚か重ね着しないと！」

『ご、ごめんなさい…クシュンッ！』

ㅤあの家に戻ってきてからの事。何故か私はこの家の長男である竈門炭治郎という少年に説教されている。同い歳？女の子？そんなの関係ない！といわんばかりに。

ㅤあの時舞を踊っていた父親は、今はもう寝床にいるとか。身体が随分弱いらしい。なのにあれほど動けていたなんて、やっぱり彼の言う『呼吸』が関係して──

「おーい、A？さっきから話してる事、ちゃんと聞いてたか？」

『──へぇあッ!?…す、すいません、もう一度お願いします…(ｸﾞｩｰ)あ、お腹が』

「しょうがないなぁ。ちょっと待っていてくれ、握り飯くらいなら作れるから。この話はその時にしよう」

◇◇◆

ㅤ雪道に倒れていた私をこの家に運んできてくれたのは彼の父親である、竈門炭十郎という人らしい。そして彼等は火の仕事をしている関係で、怪我や災いが起きないよう年の始めは『ヒノカミ様』に舞いを捧げてお祈りするのだとか。

『そのお祈りしに向かう道の途中に倒れていた私がいた、と』

「本当は父さんの代わりに俺が運んであげたかったんだけど」

『本当に申し訳ありません…貴方の父親には無理をさせてしまった』

「君が謝ることじゃないよ！俺がまだ弱いのがいけないんだ。それとA。さっきから言ってるけど、別に敬語じゃなくてもいいんだぞ？」

『つ、つい癖で』

ㅤ私だって前世では敬語は歳上や目上の人にしか使わなかったし、もっとも同い歳、歳下には普通にタメ口だった。

『(いやだって、セイバーといえば敬語だし)』

ㅤこの体に引きずられているせいか口調もその姿勢も、彼女のようになってしまう。

まるでそうでなくてはならない(・・・・・・・・・・・)、と体に刻まれているような感覚だ。

『それにしてもこのおにぎり、美味しいですね！毎日でも食べたいくらい！』

「そ、そうか？どういたしまして！」

ㅤ少し赤面になりながらも彼は答えた。