第3話 ページ3
*
風磨「は？彼氏？」
「だからそうだってば。」
目を見開いて驚いた顔でこちらを見る風磨君。
風磨「あんなに俺のコト、好きだって言ってきたのに？」
段々、私にゆっくりと近づいてくる風磨君。
何故かものすごく怖い。恐怖を感じてしまう。
「そ、それは昔じゃん。今は健人君だし……。」
ジリジリ近づいて来る風磨君に後退りしながら、チラッと横目で校庭を見る。
そこにはこちらを見つめている健人君がいた。
きっとこの状況を見ているんだ。
ものすごく申し訳ない気持ちと言い返す事しか出来ない事に悔しくて、胸が痛む。
勝利と何か話したあと、すごいスピードで、校舎へ走る健人君。
助けに来てくれるのかな？なんて、考えていると
風磨「ねぇ、どうなの？あんなに俺に溺れてたのに？」
「だからそれは昔じゃんっ。」
とうとう壁にまで追い詰められる。
風磨「俺のコト、まだ好きなんじゃねぇの？少なくとも俺はまだ、Aちゃんのコト好きだけど。」
ほら、風磨君って変わらない。
そんな言葉、いろいろな女の子に言ってるクセに。
もう騙されない。騙されてたまるか。
健人「Aッッ!!!」
風磨「あぁーあ、邪魔が入った。」
*
続く
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作者名：若葉 | 作成日時：2018年5月6日 21時
