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とはいえ、気まず過ぎたのでイケメンが何か言う前に口を開いた。
「あー、お兄さん。今の時代、男も女も関係ないんだから、気をつけてね。いや、お兄さんは何も悪くないんだけど。あ、言いたい事はそうじゃなくて、ええっと、」
まずい。口を開けば開く程墓穴を掘っている気がする。
イケメンを直視出来ずに視線を右往左往しながら、最後には意気消沈して肩を竦めた。
「ごめんなさい、勝手な真似して。最初にスマホのメモとかで『大丈夫ですか』って聞いとけば良かった。嫌･･････でしたよね」
俯いていると、視界の端でイケメンが動いた。「いや、」と落ち着いた低い声。
「いや、ありがとう。助かったわ。どうすればええのか分からへんかったからな。ホンマに」
イケメンは声までイケメンなのか。
内心ハイスペックぶりに感動しながらホッと息をついた。
「それは良かった」
婦警さん達が乗ったパトカーが入口の前に戻ってくる。
相変わらず外は暴風雨で、少し先が霞んで見える程だ。もうこのまま帰りたいなあと前を見ていると、突然制服のジャケットの袖がくいっと引かれた。
びっくりして横を振り向く。
イケメンは、いつの間にか私をじっと見つめていた。
ずっと眠たげだった目が、何故か爛々と輝いている。
イケメンの無表情怖ぁ･･････。
「なあ、名前、なんて言うの？」
「へ？」
「なまえ」
「･･････空閑、だけど」
「クガって名前なん？ハーフ？」
「はい？ああ、そうじゃなくて、空閑は苗字。名前はA」
「Aか。なあA」
自己紹介した瞬間に名前で呼ぶじゃん。イケメン怖。
とか思っていたら、イケメンは真剣な表情で私の両手を持ち上げると、自分の両手でぎゅっと包み込んだ。うわ、手ェデカ。身長に比例してるわ。しかもなんかゴツゴツしてる。
中学に入ってからの5年間、身近な男性は家族か学校の先生位しかいなかった私には未知の領域過ぎて思考が停止した。
イケメンが身を屈めて私の顔を覗き込んでくる。待って、最近夜中に暴食したせいで肌荒れとニキビ凄いんだけど。
「ヒトメボレしたから、付き合って」
頭が真っ白になるというのはこの事か、と思ったのはパトカーに乗り込んで随分経ってからだ。
咄嗟に出てきた言葉に、私はこの時ほど感謝した事はなかった。
「──────ごめんなさい」
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あき - 西女ってもしかして神女がモデルだったりします？そうだったらうれしい、おもしろいです‼ (9月4日 21時) (
レス) @page6 id: b4d5d428cd (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - こんな時間に失礼します。設定もお話も全てがとても面白くて夜の３時ぐらいにイッキ見してしまいました笑笑この作品が大好きなのでこれからも無理のないように更新頑張って下さい！！ (2023年5月5日 3時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - マミーポコパンツさん» コメントありがとうございます！恐悦至極にございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - キョンシーさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄の至りでございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
マミーポコパンツ - 絵うますぎませんか!?更新楽しみに待ってます!! (2023年3月9日 15時) (レス) @page19 id: 461adb2062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2023年2月26日 23時
