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「どこの席にする？」
「うるさくなんのは確定だから端にしようよ」
「せやな」
必死に俯いてやけに顔面偏差値の高い集団をやり過ごす。ドリンクバーが出口からは見づらい立地だったお陰でどうにか気付かれる事はなかった。
ほっと息をついて戻ろうとして、足を止める。
『うるさくなんの確定だから端にしようよ』
黒髪の人、確かそう言ってたような。
恐る恐る自分の席を喫煙コーナーの名残で残る壁から顔だけ出して様子を窺う。案の定、私達の手前のボックス席を見つけて「ここ良さげやん」「ええんやない？」「あ、でも奥も勉強しに来てるっぽくない？」「すんません、ちょっと騒がしくなるかもしれませんけど、前大丈夫ですか？」「い、いえいえどうぞお構いなく！！！」
(おい久保お前顔面に絆されてんじゃねえぞ)
ガヤガヤ座り出してメニューを開き始めたメンツを他所に目が合った久保を睨みつけると、必死の形相で4人にバレないように治を指さした。多分ナイフだったらもう死んでる。
ますます逃げれなくなってしまった。
どうしよう、と死ぬ気で頭を働かせる。
あっちもテスト前だし、話の文脈的にも勉強しに来たのだろう。という事は、真っ先に頼むはずなのはドリンクバー。ドリンクバーを頼んだら、4人組だから2人ずつドリンクを取りに行く。いやちょっと待て、普通は2人が荷物番の2人の分も取ってくるよな。嘘だろ。
ここまで数学的に頭を働かせたのは人生で初めてかもしれない。
(確率的には治がドリンクバーに向かう確率は2分の1。その内こっちの通路じゃない方を歩いて行く可能性まで入れると4分の1。すれ違えばバレないとは思うけど、75％の確率で鉢合わせる･･････)
さっきのおじいちゃんに若干不審な目で見られながら来い、来い、と心の中で祈る。完全にギャンブル狂の様相である。
「俺取ってくる」
「治の飯に対する執着心ってドリンクバーにも来るんだ？」
「じゃあ俺手前だから行ってくるわ。角名、侑、先勉強しててええよ」
「うわあ嫌な親切心」
治と銀髪の男子が立ち上がり、私達の席の方を通ってドリンクバーに向かっていく。途端颯爽と背筋を伸ばして歩き始めた私におじいちゃん仰天してるけど知った事か。
治の双子らしき人と黒髪の狐顔を通り過ぎ、何とか席まで戻ってきた。何故か狐顔の方が私を見て驚いていた気がするけど知るか。
い、一生分の運使い果たした･･････。
取り敢えず久保(全ての元凶)は殴る。
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あき - 西女ってもしかして神女がモデルだったりします？そうだったらうれしい、おもしろいです‼ (9月4日 21時) (
レス) @page6 id: b4d5d428cd (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - こんな時間に失礼します。設定もお話も全てがとても面白くて夜の３時ぐらいにイッキ見してしまいました笑笑この作品が大好きなのでこれからも無理のないように更新頑張って下さい！！ (2023年5月5日 3時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - マミーポコパンツさん» コメントありがとうございます！恐悦至極にございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - キョンシーさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄の至りでございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
マミーポコパンツ - 絵うますぎませんか!?更新楽しみに待ってます!! (2023年3月9日 15時) (レス) @page19 id: 461adb2062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2023年2月26日 23時
