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「･･････ふ、」
呆気にとられた治を、目を眇めて見る。目付きが悪いので睨んでる様に見えてるかもしれない。
数秒沈黙して、治は吹き出した。
「行き着くとこそこかい」
「煩い。10cmって言わないだけ謙虚でしょうが」
「いやツッコミ所そこやないで、マジで、ふっ、あははは」
「何も面白い事言ってないんだけどな」
早朝の静かな空気を割る様な笑い声がホームに響く。
目立つからやめて欲しい。ほら、向かいのホームに立ってるJK二人組がイケメンと地味女(私)に気付いてコソコソし始めたから。
ようやく笑いが収まった治が息を整えながらでも、と口を開いた。
「俺は好きやで。小さいA」
言葉よりも雄弁な目線に、いたたまれなくなって視線を逸らす。
「･･････小さい言うな」
「背の低いA？」
「分かって言ってんだろ。突き突くよ」
「怖。ん？今“突き”言うた？A剣道部なん？」
「惜しい。剣道部じゃなくて薙刀部」
「なぎなた？」
「うん。ちょっと待って」
リュックの横ポケットからスマホを取りだし、“なぎなた”と検索して出てきた画像を治に見せる。
「何か長いやつ持ってる」
「そ。なぎなた」
「へえ。こんなんあるんや。カッコええな」
「よく“突き”ってワードで県道に結びついたね」
「昔剣道の授業でやったなあ思て」
「ああ、そういえば」
中学生の頃にそんな事やったかも、と思い出した。なぎなたと剣道では得物が違うので新鮮だったのは覚えてる。
何となく沈黙が降りて、ふとテストの事が頭を過ぎった。
「テスト何日前だっけ」
「うちは今日で･･････6日？前くらい？やな」
「ならこっちは9日前か。治って頭良い方なの？」
「全然。数学と英語は毎回赤点と勝負してんで」
「いや、誇る所じゃないから」
何故かドヤ顔の治に冷静に突っ込んで、私も今回ヤバいんだよなあ、と第1回定期考査の成績を思い出して内心青ざめた。
「Aなんかめっちゃ頭ええやろ。西女ってヘンサチヤバいやん」
「絶対偏差値の意味分かってないでしょ。いや、私も治とどっこいどっこいよ。普通にコミュ英赤点だったし」
「何か意外やな」
「そう？私授業全部寝てるよ」
「俺もやわ。早弁しとるか寝とる」
「ヤバいじゃん。うん。マジでヤバいな。今回で調整しないと」
「チョウセイ？」
「うん。今回は八割取って、次回またサボる」
「･･････頭いい奴の考える事はよう分からんわ」
「え？」
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あき - 西女ってもしかして神女がモデルだったりします？そうだったらうれしい、おもしろいです‼ (9月4日 21時) (
レス) @page6 id: b4d5d428cd (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - こんな時間に失礼します。設定もお話も全てがとても面白くて夜の３時ぐらいにイッキ見してしまいました笑笑この作品が大好きなのでこれからも無理のないように更新頑張って下さい！！ (2023年5月5日 3時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - マミーポコパンツさん» コメントありがとうございます！恐悦至極にございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - キョンシーさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄の至りでございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
マミーポコパンツ - 絵うますぎませんか!?更新楽しみに待ってます!! (2023年3月9日 15時) (レス) @page19 id: 461adb2062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2023年2月26日 23時
