被害者は多分私【ハイキュー】【宮治】

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osamu今日の放課後って空いてる?
osamu〈謎のスタンプ〉


「う、わ･･････」

「え、どしたん？まさか宮治！？」

「うん、何か突然今日暇かって･･････あ」

「LINE交換してはったんかお前！！」

「はよ言わんかい！！！」

「空閑、取り敢えず弁当食べな。昼休み終わるで」

「何でそんなに弁当箱小さいのに食べるの遅いん？」

「よく噛んだ方が痩せるって知らん？」

「ほんまっすか」


私が喋らなくてもやんややんやと騒がしい同輩達を無視し、急いで弁当の残りを掻き込む。

一回で食べられる量が少なくて、しかも食べるのが遅い。一見痩せそうだが、お腹は直ぐ空くので間食が多い。中学生の時は昼休みに外に出て遊びに行く事も少なくなかったから、結構コンプレックスだ。


「え、放課後暇かって来てるで」

「今日普通に部活やん」

「ちょお待て、何で放課後暇か聞いてくんねん。彼氏かっ！」

「そういえばそうや。空閑食べ終わった？」


最後のたこさんウィンナーを必死にお茶で飲み込んで、何とか食べ終わったと返した。


「なあ何て返す？」

「やめろ久保お前は返すな」

「いやそれ以前の問題やろ。宮治は空閑の何？」

「そうやった」

「空閑、私達に言っておらへん事あるやろ」


四対の目が私をじとりと見つめる。

私は右に左に目線を逸らして必死に逃れる術を考えたが、がっくり肩を落とした。恋バナに食らいついた女子から逃れる術なんてある筈がなかった。


「それがですね、事情聴取終わった後突然付き合ってって言われまして･･････」

「え、どこに？」

「アホか今そのボケいらんねん」

「そんな少女漫画的展開あんねんな」

「それでそれで！？何て返したん！？」

「いや断るに決まってるだろ」

「なんでぇや！！！！！」

「久保うるさい。中学(生徒会室)の方にも響いてんで」


全員の盛り上がりようが完全にX J○PANの紅だった。
肩を殴られ背中を殴られしながら這う這うの体で久保からスマホを奪い返し、パスコードを解除して既読をつけた。


「え、もう既読つけたの？もうちょっと置いて焦らせな」

「そんな取引いらないっつの。そもそも私宮との関係性被害者と救助者だし」

「何て返す？」

「そりゃ普通に」


A部活だから暇じゃない


「･･････塩が過ぎひんか？」


途端真顔になった久保に、フンと鼻を鳴らしてやった。

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