反平等主義。【オリジナル】

17話 ページ22

控え室に移動してから、放送音が流れた。

「ただいまより、第2次審査の結果を発表します。エントリーナンバー1番、2番、4番、7番、11番、16番、17番、18番。先ほど読み上げましたナンバーの人は、第3次審査に残った人たちです。おめでとうございます。」

(残れた……！)

残れたことが嬉しかった。残れるなんて思ってもいなかったから。

スピーチも決して好評ではなかったし、今野先輩に嫌味も言われたし。言い返したけど悔しかった。

次は、特設されたランウェイを歩くという審査。

チェックする項目は２つ。

歩き方と、舞台上パフォーマンス。

それ以外は何をしてもいいらしい。

しかも、この日のために用意したドレスを着て、パフォーマンスをする。

美奈が作ってくれたドレスと、私の仕事場で使う、かかとの高い白のピンヒールを選んできた。

今野先輩の服は、紫の服に私と同じようなヒールだった。

同じような服で勝負するなら、絶対に負けたくない。そう思った。

いよいよ、第3次審査の始まり。

エントリーナンバー1番の人から歩いていく。

「やっほーっ！みんなのアイドル、ここにゃんだよ♡」

ワァァァァーッ！

大きな歓声が起こる。

「ここにゃーんっ！可愛いよ〜！」

男子が叫んでいる。でも、控え室では、

「何あいつ。気持ち悪っ。」

「ただのぶりっ子じゃん。男子ウケしたいだけでしょ？」

など、批判が飛び交っていた。

続いて2番目の人が歩いていく。

ペコっとお辞儀をして、

「みなさま、応援していただき、ありがとうございました。ここまできたからには、優勝したいと思いますので、よろしくおねがいします。」

最後に、音楽に合わせて踊って、ランウェイを歩き戻ってくる。

その後も続々と順番が回って行き、ついに私の番になった。

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