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魘「聞いてよ」
今日は俺が君に話しかけている。
慣れないこともたまにはいいと思う。
魘「今日、占いの結果が1位だったんだ。
おそらく君よりは俺の方がいい事あるよ」
君はしてやったり顔でこう言うんだろう。
『私だっていつかは1位くらいなりますからね』
そのいつかは君にはもう来ない。
優しく微笑んでいる君の写真にそっと手を伸ばす。
いい写りだと思う。なにせ俺が撮ったんだから。
このまま動き出すんじゃないかってくらいに
躍動感ある髪のなびき。
今日の明け方、君に起こったこと。
生き物にならいつか起こる、《死》。
俺にだって起こる。
それは明日かもしれないし、もしかしたら今かもしれない。1年後かも。
魘「約束した鉄道見学に行く時間だ。」
その日まで、俺は君の分まで生き続けよう。
君の見たかった夢を俺がかわりに見るために。
魘「…なんて夢見心地だろうね。」
君が隣にいない日が来るなんてなんて、
夢にも思わなかったよ。
『あ、黄色の電車ですよ、可愛いですね』
そんな声が聞こえた気がして
俺はシャッターをきった。
【終】
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ルナ(プロフ) - 初コメ失礼します。素敵でした‥‥ (2020年10月29日 1時) (レス) id: ceb9a8276d (このIDを非表示/違反報告)
nerine(プロフ) - 初コメ失礼します。とても楽しく読ませてもらいました!面白かったです!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: b9ed9857b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔月 | 作成日時:2020年4月9日 17時