【H×H】何て素敵な日々なんだ【短編集】 (ページ1)

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フェイと手料理１【フェイタン】ページ1

昨日は私の誕生日だった。

旅団の基地で盛大なパーティーが開かれ、ウボォーが、ノブナガが、フィンが、盛大に酒を飲みまくった。それはもう浴びる勢いで。

もう私じゃなくてお前らの誕生日なんじゃねーかってツッコミを入れそうになるぐらい、飲んで飲んで飲みまくった。

そして迎えた今日の朝。言わずもがな死屍累々としている基地の中には，三つのうめき声が響いている。

「頭が……頭がいてぇ……」

とかなんだか地面にひっくり返っている奴らが呟いているが，それに対して私は

「自業自得じゃボケ。頭冷やしてください」

と正論を返すしかない。

いやマジで、昨日のことは思い出すだけでこっちが頭痛くなってくる。

昨日の夜、この三人だけで飲んだビール缶の総本数が五十を超えた瞬間、もう私はベットに入って寝ることを決めた。

きっと未知のエイリアン並みの肝臓を持ってるんだね君ら。

そう思いながらスッと夢の世界に入り込んでいったのは、きっと現実逃避するためだったに違いない。

何故なら、この二日酔いで死にそうになっている三バカの介抱をするのは何を隠そうこの私！この私のなのだから！

もうほんと！本当に介抱する奴の迷惑も考えろや！！

そう叫びそうになるのを必死で抑え、何とか二日酔い三人を引きずっていきベットにぶん投げた優しい私は、この間襲撃したビルでちょこっと拝借した腕時計が七時半を指し示していることに気付いた。

まずいっ！今日の朝食当番、私だった！！

そして、思い出したのはそれはもう大事な大事な決めごとで。

以前朝食を作るのが遅れたときは、眼前に寝起きで不機嫌なフェイの小刀が飛んできた。その前は何だっけ…何か、あれ、……おぞましい拷問器具だった、うん。

今までにあったハプニング(笑)を思い出しつつ焦りに焦って、私は急いで台所へと足を向ける。

もうあんな体験をするのは御免なのですよ！

そんな思いを強く、走ってきたそのままの勢いで台所に飛び込み

「わぁぁあ！！やばいやばい！今度こそフェイに殺られるって……え、ってって、うわわわ！！」

段差につまづいて顔面スライディングをかました私にかかってきたのは

「うるさいね。もと静かに入てこられないのか」

予想外なサディスティックな声だった。