第1話−白沢 麻友− ページ3
ジリリリリリリリ!!
.....ブチっ
カーテンを思いっきり開き、窓を開ける。その瞬間、少しギラっとした日差しが差し込む。
暑いなぁ〜.....。
もう7月かぁ〜....。
なんて少し短調になりながらもリビングへと向かった。
子供の頃から両親ともに仕事で手一杯で朝のこんな時間にはもう家にいない。
机上には『冷蔵庫の物を食べてね』とだけ書かれた紙が1枚とお弁当が置いてあった。
「了解ですっ!」
だいたいの朝食の準備ができたところで毎日の日課のひとつでもあるテレビをつけた。
テレビをつけるとちょうどニュースをやっていた。
朝食を片手に耳を傾けていると何やら物騒な話題が上がっていたようだ。
『...来週21日に東京都で日本と某国が会談をすることが今朝決定しました。2029年から9年経った今なおも続いている両国での冷戦状態にも遂に終止符が打たれるのでしょうか?会談の結果が吉と出るか凶と出るか....』
吉か凶って...。
21日になったら世界はどうなっちゃうんだろう?あんまり想像はしたくないな〜...。
ふとまた画面に目を向けると話題は変わっていたようで、よくある有名人のスキャンダル、っていうんだっけ?よくわからないけどそんなことをやっていた。
日本人は冷静なんだか呑気なんだか....。
朝食が終わって空になった皿を片付けてドアノブに手をかける。
「いってきま−す!」
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作者名:詩雨・yuuhi | 作成日時:2018年8月10日 19時