42.部下 ページ43
早いもので職場はもう、櫻井さんがいない空間に慣れてしまっている。
櫻井さんがいなくなった直後は、櫻井ロスが起きて女性社員がやる気を失った。
困った時、櫻井さんを頼りにしていた私を含む後輩も、いなくなった直後は寂しくなって、どうしていいか分からなくて困ったけど、今はもう自分で解決出来る。
櫻井さんがいない職場なんて、頑張れない。
そう言ってた私だって、頑張って仕事をしている。
それは、大阪で頑張っている櫻井さんを頭の中で想像したから頑張れただけだけど。
櫻井さんの代わりとして私の上司になった、山本さん。
最初こそ気まずかったけど、今はホントに尊敬する先輩。
私のことを本当によく優しくしてくれて、憧れの人。
そして、私にも後輩というものが出来た。
櫻井さんのことを知らない、女の子の後輩が。
可愛い。微笑ましくて、助けてあげたいけど、それじゃあ自分の為にならない。って割り切って見守る。
櫻井さんもそう思ってたのかな？
慣れない仕事に一生懸命で、やり直しを告げた時は涙目で可哀想になる。
・
・
｢変わってねぇな･･･、｣
いつかの夜にやっているカフェに来て、辺りを見回す櫻井さん。
東京を離れてそんなに経っていないはずなのに、もう10年いなかったみたいな反応。
｢大阪で俺の部下が女なんだけど、ソイツが好き好きうるせぇの｣
｢･･･その子のこと好きなんですか？｣
｢彼女いる。って言ってんのにねぇ、諦めねぇんだよな｣
｢･･･櫻井さんが、その子のこと好きなら付き合ってあげれば･･･、｣
｢断ったよ？俺には好きなヤツがいる。って言ったら泣いてたけど、｣
何ともないような顔をして珈琲を啜る。
好きなヤツ、･･･？私、って自惚れてもいいんだよね？
私、櫻井さんの彼女だよね？？
｢彼女がいてもいいんです！だってさ(笑)｣
｢･･･、｣
｢浮気しろって言ってるみてぇだよな(笑)｣
｢浮気、｣
｢しねぇよ？｣
当たりめぇだろ、ってちょっとムッとした顔をした櫻井さん。
自分で言ったくせに。
｢ソイツ、社内で可愛いって言われてるけど、｣
｢･･･そうですか、｣
｢なに？拗ねてんの？(笑)｣
｢･･･別に？｣
｢くはは(笑)･･･俺には、お前の方が可愛く見えるよ？(笑)｣
かぁ･･･って顔が火照る。
なにそれ、不意打ちやめてよ！
赤くなった私を満足そうに笑って、また一口珈琲を啜る。
*
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アヤカ(プロフ) - いやいや、文章力あるよー！文才か笑笑ほんとに年下かよって思うほど文才ありすぎて怖いよ笑笑 (2017年6月17日 1時) (
レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - アヤカさん» うわー！！読んでくれたの？(;_;)ありがとう(><)面白いとか本当に飛び跳ねる勢いで嬉しい！！文章力はないけど！笑笑頑張るよーん！ (2017年6月17日 1時) (レス) id: bf7054af09 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - みうー！そっこーで読んだよ笑笑面白かった！やっぱり文章力あって羨ましいわーこれからも頑張ってくださいませー (2017年6月17日 1時) (レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
piropa(プロフ) - りょーかいです (2016年8月15日 23時) (レス) id: ed1acedc9c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - ゆーさん» 面白かったなんて嬉しいです(´；ω；｀)続編…書きたいと思っておりますので、続編始めた時にはまたお付き合いよろしくお願いします┏○" (2016年8月15日 20時) (レス) id: 2a9c614875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2016年1月17日 17時
