LAST.その唇を、私にください。 ページ37
｢行ってらっしゃい！｣
新幹線で大阪へ向かう櫻井さん。
駅のホームまで一緒に向かった。
キャリーバックをガラガラと引き摺り、立ち止まった。
｢浮気したらすぐバレるからな？｣
｢え、何でですか、｣
｢お前を監視してる奴がいるからな(笑)｣
ハッハッハッ(笑)って愉快そうに笑って私を視線に入れる。
｢櫻井さん、ネクタイ曲がってる｣
｢あ、マジ？｣
｢直します、｣
曲がってなんかないよ、ただ少しでも長く一緒にいたいだけ。
ネクタイを直すふりをしてさり気なく近寄る。
｢あ、･･･｣
｢直せた？(笑)｣
フワリ、と引き寄せられた身体。
長い腕に抱き締められてる。
｢あれ？おかしいな？今日家出るとき散々確認したんだけど、ネクタイ曲がってないか(笑)｣
｢あ、の！歩いてる時に曲がっちゃったんです！きっと！｣
｢そうなの？(笑)｣
余計に強くなる腕の力。
ずっと抱きしめていて欲しい。
この、長い腕に閉じ込められるなら、それでいい。
・
・
新幹線のアナウンスが流れる。
｢そろそろ、行かなきゃ｣
｢はい、･･･｣
｢･･･、連絡。するから｣
｢･･･はい！｣
頭を撫でられる。
最後、ってまた抱き寄せられた。
周りの人が見ていて、少しだけ恥ずかしい。
・
｢A、｣
｢はい、｣
｢お前は俺のもんだ｣
重なる唇。
やっと、櫻井さんの唇が私に触れた。
ポッテリとした柔らかい唇。
後頭部に回る手のひら。
全てが愛おしい。
｢頑張るよ、俺｣
｢はい、｣
｢じゃあな、｣
消えていく、大きな背中。
離れていく体温。
でも、私の唇には残ってる。
櫻井さんの唇が触れた、体温が。
・
恋を知った。
欲張りって知ってても何かが欲しくなることを知った。
全部全部、櫻井さんが教えてくれた。
・
櫻井さんに恋をした。
櫻井さんの唇が、想いが欲しくなった。
・
｢櫻井さん！｣
立ち止まって振り返る。
｢、･･･大好きです！｣
アナタが笑った。
そして、言った。
・
｢俺も大好き、｣
*
*
♡*°2016.3.27.｢その唇を、私にください。｣THE END.*:+｡♡
*
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アヤカ(プロフ) - いやいや、文章力あるよー！文才か笑笑ほんとに年下かよって思うほど文才ありすぎて怖いよ笑笑 (2017年6月17日 1時) (
レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - アヤカさん» うわー！！読んでくれたの？(;_;)ありがとう(><)面白いとか本当に飛び跳ねる勢いで嬉しい！！文章力はないけど！笑笑頑張るよーん！ (2017年6月17日 1時) (レス) id: bf7054af09 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - みうー！そっこーで読んだよ笑笑面白かった！やっぱり文章力あって羨ましいわーこれからも頑張ってくださいませー (2017年6月17日 1時) (レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
piropa(プロフ) - りょーかいです (2016年8月15日 23時) (レス) id: ed1acedc9c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - ゆーさん» 面白かったなんて嬉しいです(´；ω；｀)続編…書きたいと思っておりますので、続編始めた時にはまたお付き合いよろしくお願いします┏○" (2016年8月15日 20時) (レス) id: 2a9c614875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2016年1月17日 17時
