16.問いと答え ページ16
「早く帰るぞ、」
そう言って着ていたコートを脱ぎ、私に掛けた先輩。
「え、･･･いや、」
「なに、」
「先輩、風邪引いちゃう」
「風邪引いたら俺の仕事全部お前にやってもらうから別にいい、」
とか言いつつも、鼻を真っ赤にさせてたまに身震いをしてる。
「上着は？飲み会のとこ？」
「･･･はい、」
「じゃ、家よりまずそっちだな、」
さっきの繁華街を通る。不思議、さっきは怖かったのに、全然怖くない。
櫻井さんがいるからかな？傍に居てくれるだけで、安心する。
・
・
「ん、待ってっから」
「･･･はい、」
ありがとうございました。そう言い貸してもらったコートを返す。櫻井さんのいい香りがコートに着いてたから、私の服にも香りが移った。
・
・
「失礼します･･････」
気まずいし、入りづらい。だって、何も言わず飛び出してきちゃった。
「あ、Aー！」
「どこ行ってたのよ！」
「中村ー！」
部長と同期が酔っ払ってるのかヘラヘラ笑いながら手を振ってくる。
「すいません、いきなり飛び出て行っちゃって、」
「んー、いいよいいよ」
「私、帰ります。また月曜から、よろしくお願いします」
ペコリと礼をし、ハンガーに掛けてあったコートとマフラーを取って、置いたままのバッグを手に取った。
「A、ばいばーい！」
能天気な同期の声が耳に響く。軽く手を振り返した。
・
「お待たせしました、」
「ん、」
私が声を掛けると、ボーッとしてたのかハッと我に返る櫻井さん。
「なぁ、中村」
「はい、」
「好きな男に似てるヤツが傍にいたら、どうする？」
唐突な質問。言葉が詰まる。だって、分かんない。でも、私の好きな男の人が櫻井さんだったら、
・
・
「それでも、好きな男の人を好きでいると思います」
櫻井さんに似てる人、じゃ嫌だ。
櫻井さんじゃなきゃ、櫻井さんじゃない。
私が好きなのは、本物の櫻井さん。
*
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アヤカ(プロフ) - いやいや、文章力あるよー！文才か笑笑ほんとに年下かよって思うほど文才ありすぎて怖いよ笑笑 (2017年6月17日 1時) (
レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - アヤカさん» うわー！！読んでくれたの？(;_;)ありがとう(><)面白いとか本当に飛び跳ねる勢いで嬉しい！！文章力はないけど！笑笑頑張るよーん！ (2017年6月17日 1時) (レス) id: bf7054af09 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - みうー！そっこーで読んだよ笑笑面白かった！やっぱり文章力あって羨ましいわーこれからも頑張ってくださいませー (2017年6月17日 1時) (レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
piropa(プロフ) - りょーかいです (2016年8月15日 23時) (レス) id: ed1acedc9c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - ゆーさん» 面白かったなんて嬉しいです(´；ω；｀)続編…書きたいと思っておりますので、続編始めた時にはまたお付き合いよろしくお願いします┏○" (2016年8月15日 20時) (レス) id: 2a9c614875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2016年1月17日 17時
