KING【ars M.A】 (ページ1)

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王ページ1

『現代に現れた王子様！』

週刊誌もワイドショーも、なんだったら女性ファッション誌も。

こぞって彼を『王子様』だと褒め称える。

だけどその一方で、経済誌は『類い稀なる才能とセンスの持ち主』と賞賛する。

何度もメディア媒体で見た、その人は

スラリとした長い手脚に小さな顔。

その小さな顔の内容は、神様ってばどんだけ力入れて造ったんだよ！って程に整っている。
少し目立つ頬のホクロも、まるでアクセサリー。

世の中には天然パーマで悩んでる人がたくさん居るとゆーのに、その髪はサラリとしていて

何より

笑顔が、少女漫画のヒーローだった。

黒目しか無いの？って言いたくなる黒目がちな目を細めると、目尻に寄る優しげな笑い皺。
絵に描いたように逆三角になる口元。
覗く歯列も綺麗。

そりゃ、『王子様』って言われると思う。
ここまで容姿に恵まれてるんだから。

しかも、それだけじゃない。
この人、職業が普通じゃない。

そう。
お忘れかもしれないけれど、彼は経済誌でも賞賛される程の人物なんだ。

最近グングンと人気と知名度を上げているゲームアプリ会社AIBER GAME。
その会社を設立した若き経営者。

それが、『王子様』だと言われている人。

相葉雅紀。

彼は、女性だけでなく男性までも虜にしてしまうような笑顔で、今日も社長室という玉座に君臨する。

「俺、欲しい物を諦めた事なんか無いよ？」

コロコロと耳をくすぐるような、個性的な声で

「何でも絶対、手に入れてやる」

ほくそ笑みながら、言葉を落とす。

彼は王子様なんかじゃない。

彼は、王様だ。