Laundry【ars K.N】 (ページ25)

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タページ25

ペロ、っとカズの舌が私の涙を舐め取った。

「......」
「あ、真っ赤」
「...そりゃね！そりゃ真っ赤にもなるよ！」

いちいち、何かえろいよ！ばか！

ダルダル口笛兄さんが、まさかこんなにお色気大魔王だなんて知らなかった...。
これじゃあ冗談じゃなくって、本当にこの人と居たら私は死んでしまうかもしれない..。

「おいで？」
「...え？」

カズが自分の膝をポンポンとして、もう一度「ここ、おいで」って微笑む。

「...えっ！？無理だよ！誰かに見られたらどうすんの！？」
「誰も来ないじゃん。来てもおばちゃんだけじゃん」
「おばちゃん来たらどうすんの！」
「ごめんねぇ、若者の恋路を見守って？って言ったら分かってくれるよ」
「......」
「諸々我慢してたオレの身にもなれ！」

腕を思いっ切り引っ張られ

気付いた時には、私はカズの膝に座らされ後ろから抱きすくめられてた。

「早く会いたかったってのは、早く触れたかったってのもあんのよ？」
「...スケベ」
「何とでも言え」

クフ、って可愛く笑ったカズが

私の首筋に全然可愛くないキスを落とす。

「...ねぇ、カズ」
「んー？」

チュ、っと音を立てて首から唇を離した彼が私の肩に顎を乗せた。

「仕事、途中で放り出して帰って来て良かったの...？」

博覧会はまだ一週間続くって、さっきのTVでは言ってた。

「オレ今日までに帰って来れるように超頑張ったもん」
「今日までに？」
「うん。誕生日まで働かせんな！好きなオンナに会わせろ！って帰って来た」
「...え？誕生日！？」

肩に乗ってるカズを見たら、その瞬間に

素早くキスされる。

はぁぁ...さっきから空気が甘ったるすぎて、どうしよう。

ここから生きて帰れる気がしない...。

「誕生日。6月17日ね」
「...え？カズ、今日6月18日...」
「えっ！？...あぁっ！時差！」

私のお腹に回されてる腕にある腕時計を見て、何かブツブツ言ってる。

「時差13時間だから、アメリカはまだギリギリ17日！」
「フフッ」
「って事にしてよ」
「うん、そうゆー事にしとこっか」
「しといて」

ギュウって、キツく抱き締められてまた甘さに眩暈。

「お誕生日おめでとう、カズ」
「ありがと」
「ところで、カズって何歳になったの？」
「17歳と192ヶ月」
「...分かりにくい...」
「33歳」
「33！？」

思ってた以上に大人だったカズが、「オッサンやだ？」なんて訊くから

「ううん、...カズが好き」

小さな声で、そう答えた。