Laundry【ars K.N】 (ページ11)

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濯ページ11

恋しちゃったよー...

ゲーマーダメだってあんなに言い聞かせてたのにー...

恋しちゃったよー...

参ったなー...

なんて、困ってる風だけどランドリーに行く前にはちょっとメイク直ししたりダルダルの部屋着はやめて浮かれきってる私。

相変わらず、カズはダルダルのスウェットだし、土曜日に至っては髪の毛もペッタンコだし。
でもその分、水曜日の髪に萌え萌えする。

どんなマイナスもプラスに変わっちゃうのが、恋ですね。

約束もしてないカズともう、何度も何度も顔を合わせて

口笛も、それなりにメロディを奏でられるようになって

カズの着てたスウェットが、Tシャツになった。
下半身は変わらず、スウェットだけど。

夏になったら、ハーフパンツとかになるのかなー？なんて、ちょっと楽しみにしてたり。

そして牛丼事変のあの時から、カズは私の隣に座る。

だから、隣でカズがやってるゲームの画面なんかも見える。

元カレがやってたゲームと同じっぽい。
人気あるやつ。

「カズ」
「ん？」

でも、元カレと違うのはゲームしてたってちゃんと返事をしてくれるトコ。

「そんなに面白い？そのゲーム」
「んー...どっちかと言えば、そこまで面白くは無い」

予想外の答え。

「もっと面白くできる要素はあるのに、使えてねぇな。もったいない」
「ふーん...そうなんだ...要素...」

カズは私が思ってる以上に重症なゲーマーなのかもしれない。
でももう好きになっちゃってる。

どーしよー！！

...って、別に付き合ってる訳でも無いし...
ってゆーか付き合うとか、まだ全然そんなレベルで仲良い訳でも無いし。

いらない心配をしてる自分に、ヤレヤレ...とうんざり。

「でもやり始めちゃったから。人気あるゲームはとりあえずやっとかなきゃ」
「そんなモンなのかな...ゲーム好き男子は」
「そんなモンなんです...って、何？何か含みのある言い方すんね」

カズが横目でチラッと私を見た。

「そんなにゲームって夢中になっちゃう物なの？」
「まぁ、面白ければ飯食うのも後回しだしトイレも我慢しちゃうよね」
「えー...カズもやっぱそんな感じなの？」
「そんな感じ、とは？」
「...ゲームに夢中になると、彼女との会話すら面倒になる...的な」

せっかく好きな人が隣に居るってゆーのに、嫌な思い出が蘇る。

「Aはそーゆーオトコと、付き合ってたの？」

きっと顰め面になってた私に、カズは静かに問い掛けてきた。