死神に切り刻まれた少女 ページ29
柴楽(しばらく)Aは何にも期待していない。未来にも、将来にも、この先も、誰にも、あるのは、今だけ。彼女と出会ったきっかけは、羽川の中学時代の親友だからだ。
「阿良々木君。今、ちょっといいかな?」
「なんだ?羽川」
「阿良々木君を紹介してほしいって女の子がいるのだけれど……」
「いいぜ」
「じゃぁ、その子に連絡するから、ちょっと待ってて」
そう言って、羽川は少し離れた所で電話をした。
「のう、お前様よ」
「どうした、忍」
「あの、元委員長は一体誰に連絡しておるのだ?」
「嗚呼、何か僕に会いたい人に連絡しているらしいぜ」
「そうじゃったか」
「何かあったのか?」
「いや、お前様がいつミスドに連れていってくれるのかと、思ってのう」
「あぁ、えっと…日曜日に行こう」
「わかった、では」
そう言って、忍は影に潜った
「阿良々木君!予定決まったよ!」
「いつになったんだ?」
「日曜日だってさ」
「おい!お前様、そのおなごの予定より儂の予定を優先するのじゃ!」
此処が放課後の教室でよかった。回想は省くいて、羽川と僕は中間テストのために放課後の教室で勉強していた
「うーん」
「阿良々木君。その子の相談は怪異についてだから。それに、日曜で場所はミスドだから」
※ ※ ※ ※ ※
「初めまして、阿良々木さん。私は柴楽Aと申します」
テーブル越しで頭を下げた、なるほど、確かに彼女は羽川の親友だと確信できた。この丁寧な対応は、羽川の影響だろう
「えっと、阿良々木暦です。こっちの金髪の幼女は忍野忍」
そう言いながら、忍の自己紹介を代わりにやったが、新作のドーナツに夢中でこっちのことなど眼中にない
「私は、貴方に会う前に、忍野扇さんという少女に出会いました。不死身には、永遠の今だけという持論を聞き、私も同じ意見です。阿良々木さんは、どういう意見をお持ちですか?」
予想外の登場人物が彼女の口から出てきて、小さく、少なく動揺してしまい
「君は、扇ちゃんの正体を知っているの?君も不死身なの?」
「柴楽でいいですよ。後、敬語も要りません。彼女から言いました。「柴楽先輩には、特別に教えます。私の正体は、阿良々木暦なんです」、と。私が翼に阿良々木さんを紹介してほしいと頼んだのは、忍野扇さんのことがあったからなんです」
「もう一つ、質問に答えてないぞ」
「君も不死身なのか?」
「そうです」
おくびにも出さないで、言った
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:非辻 | 作成日時:2017年7月19日 0時