吸血鬼の呪いを受けた元人間 ページ13
「よかったね。A君、来週には退院だよ」
「ありがとうございます。宝生先生のおかげです」
彼は宇尾(うお)A君だ。自転車事故で入院している。時々思うことがある。子供なのにちょっと利発的すぎ、勘がいいとか…
「いやいや、A君の身体が元気になろうって頑張ったんだよ!」
「そういわれると嬉しいですね……僕に何かできることとかありませんか?相談とか」
「相談か……沢山あるなぁ」
「無理に捻り出さなくてもいいですよ。気が向いたらとか時間があったらでいいです」
「そう?じゃあねA君」
「えぇ、さようなら宝生先生ちょっといいですか?」
「うん何?」
「この先花家先生や鏡先生とはちょっと人としての距離が短くなりますから安心してください。でも慢心や過信はダメですよ。後、敵愾心を向けてくる女性が出てきますのでお気をつけ」
この言葉が当たるだなんてこのとき僕は思わなかった
※ ※ ※ ※ ※
宇尾Aとは吸血鬼の呪いを受けた怪異である。具体的に言うと吸血鬼の呪いを自ら受けた元人間である。宇尾と出会ったのは僕と忍がミスドにいたときに彼から話かけてきた。
「こんにちは阿良々木君と……キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード?でいいのかな」
あまり突然すぎて、僕よりも忍が反応した
「なんだお前。もう転生したのか。それとその名で儂を呼ぶな。今の儂の名は忍野忍じゃ」
「おい、忍こいつ誰だ。僕の名前をなんで知っている。それにお前の旧m「こやつは吸血鬼の呪いを受け幾度となく転生しているのじゃ」は?」
「おい忍、吸血鬼の呪いってなんだ?抑々、吸血鬼って呪えたのか!?」
「それは僕が教えるよ」
「当然じゃ。それに今の名をなんと言う?」
あの忍が名前を聞くって…
「今の名は宇尾Aだよ。阿良々木君の名を知っているのはアロハの交渉人さんに教えてもらったのさ。君に話かけたのは気まぐれだよ」
宇尾Aは歳不相応に年上のように。あるいは悟っているように。懐かしみ待っているように言った
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作者名:非辻 | 作成日時:2017年7月19日 0時