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「 なんで私が公園にいるって、わかったの?」
いすに座っている私の、隣のいすに座ったしげに聞く。
赤『 淳太に聞いた 』
「 淳太さんに... 」
ああ、そういえば。
女の子達に連れ出されてカフェを出る時、
黄『 どこ行くねん 』
って、淳太さんに声かけられたんだっけ。
咄嗟に私は、
「 ちょっと友達が用事あるみたいなんで、近くの公園行ってきます 」
って答えたんだ。
それでも訝しげな顔をした淳太さんに、すぐ帰ります、って告げてカフェを出たんだった。
赤『 Aは友達が来たからってバイトさぼるようなやつやない、なんか変やな、って淳太が言っててん 』
「 うん... 」
赤『 俺もその通りやと思って心配になったから、淳太にAがどこ行ったか聞いてさ、』
「 ..... 」
赤『 そしたら、...あんなことになっとったから 』
淳太さんにもしげにも、私のうそはお見通しだったんだ...
「 はあ...私、しげとか淳太さんに迷惑かけてばっかだね 」
ごめんね、って謝ると、しげはなにも言わずに首を横に振った。
赤『 もっと頼ってって言うたやろ 』
そう言ったしげは、見たことないぐらい優しく、微笑んでいた。
「 ...うん、ありがと 」
赤『 ほら、そろそろバイト戻るで 』
「 あっ、うん 」
立ち上がったしげにつられるように、私も慌てて立ち上がる。
赤『 Aがおらんかったから、小瀧も心配してたで?』
「 え、望が?」
赤『 うん 』
「 えっ、ちょっ待ってしげ、あんたいつの間に望と仲良くなってるの?」
望のこと、小瀧、って呼び捨てにしてるってことは、...仲良くなったってことじゃないの?
赤『 えー、Aには秘密や 』
「 なんでよー!」
休憩室から出てバイトに戻っても、しげはなにも教えてくれなかった。
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有菜(プロフ) - はい!応援させていただきます! (2017年3月16日 9時) (レス) id: df1b5d06ad (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - 有菜さん» コメントありがとうございます!ほんとに嬉しいお言葉ばかり、ありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします! (2017年3月16日 9時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
有菜(プロフ) - 胸キュンがやばいです笑これからも更新頑張ってください!毎日楽しみにしてます。これからもドキドキするお話を待っています!このお話、大好きな作品です! (2017年3月16日 9時) (レス) id: df1b5d06ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2017年2月22日 16時