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″ 小瀧望 ″ くんが通っている高校は、私が通っている高校の最寄りの電車に乗って2駅のところにある。
電車を降りて5分ぐらい歩くと、学校に着いた。
下校の時間だから、校門から続々と生徒が出てくる。
いるかわからないけど、待ってみよう...
そう思い、私は校門のそばに立った。
制服が違う私は完全に場違いで、校門から出てくる生徒にちらちらと見られるのが少しだけ恥ずかしい。
...やっぱり、しげについてきてもらった方が良かったかなあ
なんて思った時。
「 ...あ、」
見慣れた顔が、校門から出てきた。
慌ててポケットから生徒手帳を取り出し、彼に駆け寄る。
「 小瀧くん!」
大きくて猫背気味な背中に声をかけると、足を止めて振り向いた彼は、あっ、と声をあげた。
『 カフェの... 』
「 そうです!」
『 どうしたんですか?』
「 これ、昨日落として行かれたので届けようと思って... 」
駆け寄って彼との距離を詰め、生徒手帳を差し出す。
『 あ、これ!ずっと探してたんです!あー、ほんっまに良かったー 』
ありがとうございます、っていう声と共に、彼は私の手の上にあった生徒手帳を取り上げた。
『 あ、ってか、なんで俺の名前知ってたんすか?』
「 ごめんなさい!...生徒手帳、勝手に見ちゃったんです... 」
『 あー!そういうことか!』
勝手に見たことを怒るかな、って思ったけど、彼は全然そんな様子はない。
『 あの、これからバイトっすか?』
「 あ、はい、そうですけど... 」
『 なら一緒に行きません?俺もこれから行くし 』
なんて嬉しい誘いなんだ...!
そう思いながら私は、はい!と頷いた。
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有菜(プロフ) - はい!応援させていただきます! (2017年3月16日 9時) (レス) id: df1b5d06ad (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - 有菜さん» コメントありがとうございます!ほんとに嬉しいお言葉ばかり、ありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします! (2017年3月16日 9時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
有菜(プロフ) - 胸キュンがやばいです笑これからも更新頑張ってください!毎日楽しみにしてます。これからもドキドキするお話を待っています!このお話、大好きな作品です! (2017年3月16日 9時) (レス) id: df1b5d06ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2017年2月22日 16時