＃７１ ページ24
.
「 ……私が、バカだっただけです…子供じみてたから…… 」
そう言って俯くと、頭上から降ってきたのは、�霤沈萓犬両�さな笑い声だった。
想像してたのは、いつもの優しい先生の声だったのに。その声でまた慰めてくれると、思ってたのに。予想外の反応に驚いて慌てて顔を上げると、存外に、優しい表情をした先生と目が合った。
「 …先生……？なんで笑うんですか、私、結構落ち込んでるんですけど… 」
紫『 いや、それはわかってんねんけど……ごめんな、急に笑ったりして 』
「 いや…… 」
紫『 実はな、Aのこと見かける前に、静かな場所に行きたくて図書室行ってん。そしたらしげが、お前と同じような顔しててさ 』
「 しげが……？」
紫『 そう。どないしよって頭抱えてて、話聞いた後、今のAと同じこと言っててん。バカやな俺、ガキみたいやなって 』
私が知る由もない事実に、胸が跳ねる。しげも私も同じようなことを思って同じように反省してるなんて………それは確かに、双方の状況を知る先生が笑ってしまっても無理はないか。
「 ……なんか、笑えますね 」
紫『 な。せやから、俺が笑ってもうたのも許して 』
「 そんなに怒ってるわけじゃないから大丈夫です 」
それと と言葉を続けた先生の手が伸びてきて、その手が置かれたのは、私の頭の上。ゴツゴツとした感触に、心臓がドキドキと言い始める。
紫『 しげの話もちゃんと聞いて、あいつを許してあげること。……ええな？』
その言葉に素直に はい と頷くと よし と先生は笑って、私の頭をぐしゃぐしゃに撫でて手を離した。
先生はきっと、恋愛経験が豊富で女扱いに慣れてるだろうから、こんなことなんとも思ってないのかもしれないけど。
先生が私に笑いかける度、先生が私の頭を撫でる度、先生と目が会う度、私の心臓はうるさくなっていくんだ。いつか先生に聞こえてしまうんじゃないかと、危惧しているぐらい。
……だからもう、これ以上ドキドキさせないでほしい。叶わない恋にズプズプと嵌っていってしまっているのが、自分でよくわかるから。
紫『 ほんなら、図書室行ってしげと仲直りしてき。多分、まだおると思うから 』
「 …はい 」
ほら、今だって。しげと仲直りしたい気持ちと、まだまだ先生と一緒にいたいって気持ちが、私の中でぶつかり合ってる。……それぐらい、先生のことになると私は盲目になってしまうんだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 939人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽっぴん(プロフ) - かりんさん» そんなことないですよ！ほんとにありがとうございます！ (2019年6月4日 21時) (
レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - ぽっぴんさん» とても人を惹きつける文章をお書きになるので尊敬していますm(_ _)m！ (2019年5月29日 0時) (レス) id: eff140c8c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - かりんさん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いいたします！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - この作品大好きです！これからも楽しみにしています♪ (2019年5月16日 16時) (レス) id: eff140c8c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - はまねさん» コメントありがとうございます！これからもたくさんキュンキュンしていただけるように頑張りますね！ (2019年4月23日 21時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽっぴん
| 作成日時：2019年3月17日 23時
