＃７０ ページ23
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紫『 こんなところで何してんねん 』
�霤沈萓犬肋�さく笑みを浮かべながらこちらに近づいてきて、私の隣に立った。
先程の私と同じように肘を柵に預けてこちらを見る顔は、怒っているわけではなさそうだった。……私、勝手に立ち入り禁止の屋上に入ったのに。
「 ……あの、ごめんなさい、勝手にここ入っちゃって…立ち入り禁止なのに… 」
紫『 ああ、別にそれは怒らへんよ。なんなら、Aが階段上がってくのたまたま見て、俺もここ来たんやから 』
「 ……へ…？」
紫『 さっきまでしげと一緒におったのに１人になっとるし、なんか泣きそうな顔しとるし、……そんなの見たら、放っとかれへんやろ 』
「 ……先生… 」
紫『 せやから、今回はお咎めなしってことで。せっかくの文化祭なんやし、許したるわ 』
ぐしゃぐしゃと頭を撫でたきた先生の手は、硬くて、大きくて。……だけど、温もりがあって。その優しさに触れてしまったら、子供みたいな自分が嫌になって泣きそうになってしまう。
紫『 まあ、俺もよぉここ来とるから人のこと言われへんってのがほんとのところなんやけどな 』
先生は笑いながら身体の向きを変えて背中を柵に凭れさせ、腕を組んでこちらを見下ろした。そうなんですか？と返した私の声は、驚きを含んでいた。
「 一体何しに、屋上になんて…… 」
私の問いに短く これ とだけ答えた先生は、人差し指と中指を立てて口元に持っていった。…その仕草だけで、公園で見かけた彼の姿が脳裏に浮かんだ。
「 ああ、なるほど…納得です 」
紫『 ここ、ええよな。静かやし、誰にも見られへんし、何より、１人になれる 』
「 ……はい 」
紫『 Aは多分、１人になりたくてここに来たんやろ？』
すごいな。先生には、なんでもお見通しだ。感心してる私を横目に、先生はまた、言葉を紡ぐ。
紫『 ほんで多分、１人になりたいって思ったのには、しげが関わっとる 』
当たり前のように言い当ててきた先生に、戸惑いしかない。なんでわかったんですか と聞く私の声は、ほんとに小さかった。
紫『 大体わかるやろ 』
少し鼻で笑うように言った先生の言葉で それもそうか って思う。先生は、私がしげと一緒にいたところも、１人になって泣きそうな顔をしてるところも、見ているんだから。
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ぽっぴん(プロフ) - かりんさん» そんなことないですよ！ほんとにありがとうございます！ (2019年6月4日 21時) (
レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - ぽっぴんさん» とても人を惹きつける文章をお書きになるので尊敬していますm(_ _)m！ (2019年5月29日 0時) (レス) id: eff140c8c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - かりんさん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いいたします！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - この作品大好きです！これからも楽しみにしています♪ (2019年5月16日 16時) (レス) id: eff140c8c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - はまねさん» コメントありがとうございます！これからもたくさんキュンキュンしていただけるように頑張りますね！ (2019年4月23日 21時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぴん
| 作成日時：2019年3月17日 23時
