＃３０ ページ30
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赤『 ………髪、よぅできてるやん 』
歩き出してすぐの頃、しげは結ばれた私の髪を軽く触りながらそう言ってきた。
母さんは私の髪を少し巻いた後、それを纏めて上の方で結ってくれた。あんたにはこれが絶対おすすめ！なんて言ってたけど、私も結構、この髪型を気に入ってる。
「 ほんと？母さんがやってくれたの！似合ってる？」
赤『 ん〜〜、わからへん 』
「 わからへんってなによ〜。わかるでしょ！」
赤『 ああはいはいはい、似合ってます似合ってます 」
「 絶対嘘じゃん！」
投げやりなしげに詰め寄ると うっさいわ って頭を軽く叩かれた。
叩かれたところを抑えながら顔を上げると、予想外に、しげと目が合う。
赤『 …………嘘なわけないやろ、あほが 』
しげのその言葉は、ほんとに小さすぎて、聞き取るのがやっとだった。
耳から入ってきた情報を理解したと同時に、普段のしげからは想像できない言葉に、なぜかこちらが恥ずかしくなる。
固まる私を見て、しげは雰囲気を変えるように一瞬咳払いをした。それがなんともわざとらしいことは、しげには言わないであげよう。
赤『 あれか？メイクも変えてきました〜みたいな感じか？』
「 そう！よくわかったね！いつもとアイシャドウとリップの色違うの！」
あのしげが、まさか女子のそんな些細な変化に気づけるやつだったなんて……そう感動していたのに、
赤『 あほか、ありがちやから適当に言うてみただけや 』
なんて言うから一気にポイントダウン。なんだ と息を吐き出し、しげから目を逸らして前を向く。
赤『 いや、女子のそういうのってほんまに何なん？ちょっと色が変わったぐらいじゃわからへんねんけど 』
「 ほら、よく見て！いつもと違うから！」
赤『 見せてみろや 』
再びしげの方に顔を向けると、しげは少し笑いながら顔を覗き込んできた。
……その、あまりの近さに戸惑ってしまって。そんな時にしげと目が合っちゃうんだから、タイミングが悪いったらありゃしない。
しげもそれに気づいて少し驚いたように目を見開いた後、慌てた感じで私と距離を取った。
赤『 やっぱあんまわからへんわ、俺には 』
そう言って、しげはヘラッと笑う。そっか… と返して俯くことしかできない。
赤『 まあ、似合ってるんちゃう、髪もメイクも 』
何なんだろう、この少し気まずい、だけど心地良いこの感じは。
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あたさん(プロフ) - 初コメです！もうほんとにほんとにキュンキュンしっぱなしです、！この作品めちゃすきです (2019年3月18日 16時) (
レス) id: 3f86506fc1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - momo1013さん» コメントありがとうございます！とろけないように頑張ってください！（笑）これからもよろしくお願いします！ (2019年3月8日 14時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
momo1013(プロフ) - 更新お疲れ様です！�霤沈萓犬�好きすぎてとろけてしまいそうなです笑これからも応援しています！！ (2019年3月8日 0時) (レス) id: c43fc114f8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - 山田さん» コメントありがとうございます！いや〜〜ほんと嬉しいお言葉しかなくて恐縮です…ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年3月7日 20時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - うう〜〜今一番だいっすきな作品です！�霤沈萓犬�っこよすぎて好き〜、、となりますし、しげちゃんはしげちゃんでしげちゃんーーー！となります（ ; ; ）すごい綺麗で儚くてなんだかもうとてもこのお話が好きです。更新毎回楽しみにしてます、頑張ってください(^○^) (2019年3月7日 12時) (レス) id: 29496046fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぴん
| 作成日時：2019年2月17日 23時
