＃１１ ページ11
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「 そんなことないです 」
先生にそう言って笑った時、やっと日誌を書き終えることができた。
終わった… と一言零し、ペンケースにシャーペンを納めて帰る準備をする。
バッグを肩にかけた私は日誌を閉じ、それを先生のところへ持って行った。
「 提出遅くなっちゃってすみません 」
紫『 全然ええよ。…………えーっと、あ、今日はお昼から雨が降り出して… 』
「 ちょっと！ここで声に出して読まないでくださいよ！」
紫『 んはは！ごめんごめん！』
急に日誌を開いたと思ったら私のさっき書いたページを音読し出すんだから、ほんとに焦る。
慌てて止めると、先生は笑いながら日誌を閉じ、それで私の頭をポンポンとした。
……手で、直接されたわけじゃない。それなのに、私の心拍数はどんどんと上がっていく。
紫『 ほら、教室の鍵閉めるからもう出るで 』
「 …あ、はい 」
先生と共に教室を出て、隣に立って鍵を閉める姿を見守る。……意味はないんだけど、好きな人の姿は一瞬たりとも見逃したくないと思ってしまうんだ。
先生は鍵を閉めた後私に目を向け、そして窓の外に視線を移して、再び私を見た。
どうかしました？と、また目が合った時に聞くと、先生は ちょいついてきて と言って歩き出した。
なんなんだろう？と思いながら先生についていくと、着いたのは先生用の玄関だった。
先生は玄関の手前の廊下で私を待たせ、玄関ドアの方に走って行った。
戻ってきた先生の手には、黒色の傘が握られていた。
紫『 はい、これ 』
先生は私の前に立つと、それを私に差し出した。
受け取れず戸惑っていると、果たして傘を押し付けられて手に取ってしまった。
紫『 俺の傘貸したるから、今日はこれ使って帰り 』
「 え、でも…… 」
紫『 真野とかしげとか望とか、頼れるやつがおるならええけど、もうみんな帰ってもうたんやろ？』
Aが日誌書き終わるまで待つよ って３人は言ってくれたんだけど、雨が強くなってきても申し訳ないし先に帰ってもらった。
小さく頷き、先生を見上げる。
「 ……先生は、大丈夫なんですか…？」
紫『 あほ。俺は車があるから大丈夫やねん 』
「 あ、そっか…… 」
紫『 そう。せやから申し訳ないとかなんも思わんでええから気をつけて帰れや、な？』
優しい笑顔の�霤沈萓犬� ありがとうございます と頭を下げた。
その頭を大きな手で撫でてくる先生のことを、更に好きなってしまっているんだ。
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あたさん(プロフ) - 初コメです！もうほんとにほんとにキュンキュンしっぱなしです、！この作品めちゃすきです (2019年3月18日 16時) (
レス) id: 3f86506fc1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - momo1013さん» コメントありがとうございます！とろけないように頑張ってください！（笑）これからもよろしくお願いします！ (2019年3月8日 14時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
momo1013(プロフ) - 更新お疲れ様です！�霤沈萓犬�好きすぎてとろけてしまいそうなです笑これからも応援しています！！ (2019年3月8日 0時) (レス) id: c43fc114f8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - 山田さん» コメントありがとうございます！いや〜〜ほんと嬉しいお言葉しかなくて恐縮です…ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年3月7日 20時) (レス) id: 1fa1f8a122 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - うう〜〜今一番だいっすきな作品です！�霤沈萓犬�っこよすぎて好き〜、、となりますし、しげちゃんはしげちゃんでしげちゃんーーー！となります（ ; ; ）すごい綺麗で儚くてなんだかもうとてもこのお話が好きです。更新毎回楽しみにしてます、頑張ってください(^○^) (2019年3月7日 12時) (レス) id: 29496046fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぴん
| 作成日時：2019年2月17日 23時
