#273 ページ35
「 ……大ちゃん…… 」
こんなにも大ちゃんを不安に、弱気にさせてしまうほど、私は彼を待たせていた。……私が 好き の2文字も言えない、意気地なしだったから。
大ちゃんに申し訳なくなると同時に、心底自分に腹が立つ。
赤『 もちろん、俺を選んでくれたのは嬉しいねん。……けど俺、淳太ほど大人やないし、陲舛磴鵑澆燭い北せる自信ないし、照史より男らしくないし、神ちゃんみたいに優しいわけでも、流星並みにイケメンなわけでもないし、小瀧より身長低いし… 』
なにを言ってるんだ と思ってしまう。……最後の望なんて特に。身長なんて別に関係ないし、私からしたら、大ちゃんは充分大きい。……もちろん、ともちゃんも。
「 ……ばか 」
私は一言そう言って、大ちゃんのネクタイを引っ張った。
近づいてきた大ちゃんの唇に、背伸びして自分の唇を重ねる。……一瞬の出来事だったと思う。
唇を離して踵を床につけて顔を上げると、驚いたように目を見開いた大ちゃんと目が合う。……その顔に吹き出しそうになりながらも、なんとか堪える。
「 …これ以上、私の好きな人の悪口言ったら怒るよ 」
赤『 …………ほんま、あほちゃうん 』
大ちゃんは下を向いて笑ったと思ったら、手を伸ばして私の後頭部を引き寄せた。
再び重なった唇は、さっきとは違って、一瞬では離れてくれない。
角度を変えて何度も降ってくるキスにどきどきして、こんなことをしてくる大ちゃんにくらくらする。
やっと唇が離れたと思ったら、私は少し息が切れていて、大ちゃんの手は腰に回されていた。……全然、気づかなかった。
「 ………大ちゃん、こんなことできたんだ… 」
赤『 あほ。俺やって男やぞ 』
くふっ と笑った大ちゃんは、ゆっくりと私を抱きしめ、頭を撫でてくれながら、ぽつりと零した。
赤『 良かった…………………………選んでくれて、ほんまにありがとう 』
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音翔(プロフ) - お疲れ様でした。ほんとに大好きな作品で、更新を毎日楽しみにしてました!終わってしまうのがとても寂しいです。。また何度も読み返します!また素敵な作品を楽しみにしています! (2019年1月21日 23時) (レス) id: 16cd2408d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - よりさん» コメントありがとうございます!素敵だと言ってもらえるなんて身に余るお言葉ですありがとうございます( ; ; )これからも頑張っていきます! (2019年1月16日 21時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - たこやき。さん» コメントありがとうございます!少しでもきゅんきゅんを届けていたらそれほど嬉しいことはありませんありがとうございます( ; ; ) (2019年1月16日 21時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - き た む らさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎるお言葉ですありがとうございます( ; ; )番外編!ネタがありましたら絶対書かせていただきます! (2019年1月16日 21時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
より(プロフ) - お疲れ様でした。本当に大好きな作品の一つでした。終わってしまって寂しい気持ちもありますが、素敵な作品をありがとうございました。 (2019年1月15日 18時) (レス) id: c591710770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年9月6日 22時