検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:396,263 hit

#188 ページ41

side:緑









緑『 A?どっか行くん?』


週末の昼下がり。ワンピースに薄めの上着っていう、如何にも 今から出かけます!って格好したAが、リビングから出ようとしとった。





俺の声に振り返ったAは、目が合うと柔らかく微笑んだ。



「 ちょっと遠出してくるから、私の分の晩ごはんは作らなくて大丈夫だよ 」


緑『 遠出?どこ行くん?』




俺の問いに 遠くは遠くだよ って笑ったAは、何かを思い出したみたいにこちらに駆け寄ってきた。






「 ねえ神ちゃん、この辺にお花屋さんあったっけ?」


なんで花屋?って思いながらも、俺は あるけど って頷いた。





「 場所教えてもらっても良い?」


緑『 ああうん、全然ええけど 』




俺は近くにあったメモ用紙を手に取って、ペンで地図を書いていった。




緑『 花買うん?……って、花屋行くんやからそれしかないか 』


地図を書きながら声をかけても、Aは そうだよ って曖昧に頷くだけ。


余計気になる。なんでわざわざ花屋なんか……しかも遠出って、どういうことや。






緑『 はい、できた 』


「 ありがと!……すごい、めっちゃわかりやすいじゃん!」


緑『 ほんま?…まあわからんかったら電話でもしてや。あ、なんなら一緒に行ったろか?』


「 いや、ほんとに大丈夫だから!………じゃあ、行ってくるね!」




Aは俺が書いた地図を手に、ぱたぱたと出て行った。……ほんまにあいつ、どこ行く気や?







『 ん?今出てったん、A?』


聞こえた声に振り向くと、しげが階段から下りてきとった。





緑『 うん。ちょっと遠出するから晩飯はいらんって言われたわ 』


赤『 遠出?あいつが?』


緑『 うん。……ちゃんと早めに帰ってきてくれればええけど…… 』


赤『 小瀧と喧嘩した後みたいに帰り遅くなったら怒ったろ 』


緑『 んは、そうやな 』




冗談っぽく言い合ってお互い笑った後 喉乾いた〜 って言いながらしげはキッチンに入ってった。

#189→←#187



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (326 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1912人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぽっぴん(プロフ) - ポチャ桐子さん» お優しい言葉をかけていただけるだけで救いになります( ; ; )本当にありがとうございます…! (2018年7月11日 19時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ポチャ桐子(プロフ) - 大変でしたね、こんな言葉だけじゃ何の助けにもならないけど頑張って下さいね、ずっと応援しています。 (2018年7月11日 8時) (レス) id: bb8d77dd99 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ですよね!私も隅に行きます笑 (2018年6月9日 23時) (レス) id: fcaac9151c (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 私、今大学生なんですけど、高校の頃、ぽっぴんさんと同じこと思ってました。 (2018年6月8日 22時) (レス) id: 61a68463b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - みなみさん» ほんとですかありがとうございます!( 笑 ) (2018年6月8日 22時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年5月18日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。