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紫『 そんなことあったんやなあ…… 』
電車を降りて駅を出た私は、シェアハウスに向かいながら崇裕くんに今朝あったことを説明した。……どうせ、隠しておくべきことじゃないと思うし。
「 ……望は大ちゃんと流星にどうやって説明したんだろうとか、…なんで急にあんなことしてきたんだろうとか、色々考えちゃって…… 」
紫『 せやからあんなおっきいため息出ててんなあ 』
笑いながらそう言ってくる崇裕くんに そんなとこかな って頷く。
紫『 望が2人にどうやって説明したかわからへんけど、多分ちゃんとやってるて、あいつ意外としっかりしてるし 』
「 …うん… 」
紫『 なんで望は急にAちゃんのこと抱きしめたんやろなあ…… 』
そこは、私にはわからない。
ただ、望の寂しそうな声と表情だけは、今でも鮮明に覚えてる。
崇裕くんは私の方をちらっと見て自分の後頭部をわしゃわしゃと掻くと 多分やけど って前置きして。
紫『 ……望は、Aちゃんに甘えたくなったんちゃうかな 』
「 甘える……?」
紫『 うん、望も色々思うことがあったんやと思う。それで寂しくなったんちゃうかな 』
「 なるほど…… 」
歯切れの悪い私の返事を聞き まあ、俺の予想やからわからへんけど!って崇裕くんはへらっと笑う。
紫『 でもな 』
そう付け足した崇裕くんの声が結構真剣で、私は俯いていた顔を上げて崇裕くんを見た。
紫『 ……望の中で、Aちゃんが特別になったんやないかなって、ちょっとだけ思う 』
「 …………どういうこと?」
ちょうどシェアハウスの前に着いて。
崇裕くんが足を止めるから、私も足を止めて崇裕くんを見上げる。
紫『 過去聞いてもらって、支えてくれて、……そうやって真剣に向き合ってくれるAちゃんが、特別なんかもしれへん 』
崇裕くんが言う 特別 の意味がよくわからない。その言葉の意味を、私はどう捉えれば良いの……?
すっと腕を上げた崇裕くんは、私の手を握ってきた。
温もりと骨ばった感触に包まれたことに、少し緊張してくる。
崇裕くんは小さく深呼吸をすると、俯き、上目遣いで目を合わせてきた。
紫『 ………………………俺、Aちゃんのこと、好きなんかもしれへん 』
突然の告白だった。
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ぽっぴん(プロフ) - ポチャ桐子さん» お優しい言葉をかけていただけるだけで救いになります( ; ; )本当にありがとうございます…! (2018年7月11日 19時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ポチャ桐子(プロフ) - 大変でしたね、こんな言葉だけじゃ何の助けにもならないけど頑張って下さいね、ずっと応援しています。 (2018年7月11日 8時) (レス) id: bb8d77dd99 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ですよね!私も隅に行きます笑 (2018年6月9日 23時) (レス) id: fcaac9151c (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 私、今大学生なんですけど、高校の頃、ぽっぴんさんと同じこと思ってました。 (2018年6月8日 22時) (レス) id: 61a68463b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - みなみさん» ほんとですかありがとうございます!( 笑 ) (2018年6月8日 22時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年5月18日 19時