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#173 ページ26

「 ……大ちゃん……?」




名前を呼んだ途端、とんっと肩を押されて。




気づけば私の背中はベッドに触れていて、私の上には、大ちゃんが跨っていた。






「 …大ちゃん…… 」



再び名前を呼んだ私の声は、少し震えていた。



それは、突然大ちゃんに押し倒されたことに戸惑ったからだろうか。私の上にいる大ちゃんの顔が、怖かったからだろうか。








赤『 ……なんでこんな簡単に、男の部屋に来んねん 』


「 …え……?」




少し切なそうにも聞こえる大ちゃんの声音に、戸惑ってしまう。








赤『 …俺、前に言うたやんな?……ここには男しかおらんのやから、あんま無防備なことすんなって 』



そう言われて、ふと思い出す。



熱が出て照史くんに膝枕をしてもらって寝てた時、起こしてくれた大ちゃんに言われたんだっけ。





顔の横に大ちゃんの両手があって、ベッドが少し沈んでいる。


そんなことを少し感じながら うん…… と小さく頷た。








赤『 だったら……覚えてんねやったら………ほんまに、気ぃつけろって。誘われたからって、男の部屋にのこのこ来んな 』


「 ……うん、ごめんね…… 」




大ちゃんが言ってるのは もっと警戒心を持て ってことなんだろうな。


私はこのシェアハウスにいる人達を信頼してるからこそ、なんにもしてこないだろうって思ってるからこそ、友達みたいな感覚で接せられている。





……だけど、不意に頭を撫でてくる手の大きさや硬さ、抱きしめてくる腕の太さや逞しさ、こうして簡単に押し倒されてしまう力の差、……そういうところに、どうしても、男女の差を感じてくるようになった。





みんなを信じてはいるけれど、なにもしてこないっていう保証があるわけじゃない。みんなだって男だし、……崇裕くんと流星には、キスされたし……





大ちゃんが私に警告してくれていることは、ほんとにごもっともで。






気をつけます…… って頷くと、大ちゃんは私の腕を引っ張って起こしてくれた。




私はベッドに小さくなって座り、大ちゃんはベッドの下のラグで胡座をかき、上目遣いに私を見てくる。








「 ……よくよく考えたら、大ちゃんの言う通りだよね。……ほんとに、ごめん… 」



反省しながら謝ると、大ちゃんは首を横に振り、こちらに手を伸ばしてきた。



伸ばされた手は私の手を握り、意味もなく強弱をつけてくる。



………そんなことにいちいち、どきどきしてしまうんだ。

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ぽっぴん(プロフ) - ポチャ桐子さん» お優しい言葉をかけていただけるだけで救いになります( ; ; )本当にありがとうございます…! (2018年7月11日 19時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ポチャ桐子(プロフ) - 大変でしたね、こんな言葉だけじゃ何の助けにもならないけど頑張って下さいね、ずっと応援しています。 (2018年7月11日 8時) (レス) id: bb8d77dd99 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ですよね!私も隅に行きます笑 (2018年6月9日 23時) (レス) id: fcaac9151c (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 私、今大学生なんですけど、高校の頃、ぽっぴんさんと同じこと思ってました。 (2018年6月8日 22時) (レス) id: 61a68463b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - みなみさん» ほんとですかありがとうございます!( 笑 ) (2018年6月8日 22時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年5月18日 19時

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