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紫『 なんでそうやってすぐに自分を責めてまうかなあ 』
耳元で聞こえた崇裕くんの言葉の意味がわからなくて え……?と掠れた声が出てしまう。
紫『 ……Aちゃんは悪くないんやから、そうやってすぐに謝らんでええの 』
なんで………。悪いのは、私のはずなのに。
崇裕くんからの気持ちに、まだ答えを出せていなくて。
崇裕くんからのキスは、拒んで。
崇裕くんと約束したはずの初めてのキスを、呆気なく流星に奪われて。
しかもその瞬間を、崇裕くんに見せてしまって。
…………ばかみたいに崇裕くんのことを傷つけたのに、それでも、私は悪くないって言うの……?
「 ………全部、私が悪い……っ…ごめんなさいっ…… 」
自然と流れてくる涙を、止めることができない。
自然と震えてくる声を、抑えることができない。
紫『 ちゃうよ、ほんまに、ちゃうから 』
私を諭すような口調でそう言う崇裕くんに、心配させて気を遣わせてしまっていることに、申し訳なくなる。
紫『 俺も、そんなすぐに答え出せるなんて思ってへんし。……それに多分、キスされたんはいきなりやったんやろ?』
崇裕くんの言葉に頷くと ならええよ って崇裕くんは薄く笑う。
紫『 ………でもやっぱ、好きなやつが目の前でキスされたの見て黙ってられへんねんな 』
「 ………………え…?」
紫『 …俺、そこまで大人ちゃうから 』
「 …… 」
紫『 なんでかなあ………………Aちゃんのことになると、余裕なくなんねん 』
ほんまにダサいやろ って笑った崇裕くんは、抱きしめていた腕を解いて、顔を覗き込んできた。
近づいてくる唇を拒めなかったのは、後ろめたさがあったからだろうか。
触れ合った唇がお互い冷たかったのは、雨に濡れていたせいだろうか。
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ぽっぴん(プロフ) - ポチャ桐子さん» お優しい言葉をかけていただけるだけで救いになります( ; ; )本当にありがとうございます…! (2018年7月11日 19時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ポチャ桐子(プロフ) - 大変でしたね、こんな言葉だけじゃ何の助けにもならないけど頑張って下さいね、ずっと応援しています。 (2018年7月11日 8時) (レス) id: bb8d77dd99 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ですよね!私も隅に行きます笑 (2018年6月9日 23時) (レス) id: fcaac9151c (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 私、今大学生なんですけど、高校の頃、ぽっぴんさんと同じこと思ってました。 (2018年6月8日 22時) (レス) id: 61a68463b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - みなみさん» ほんとですかありがとうございます!( 笑 ) (2018年6月8日 22時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年5月18日 19時